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メルセデス・ベンツ 190SLは廉価版と侮れない影の立役者だ!

目次
1.SLクラスを世間に認知させた190SL 2.ただの廉価版ではない190SLの魅力 3.手頃だった190SLも今やプレミアムカー

メルセデス・ベンツのクーペ、及びロードスターの最高峰に位置付けられる“SLクラス”。そのルーツは、レースで結果を残したモデルをベースに開発された300SLです。しかし、同時に発売された廉価版の190SLも、300SLに劣らず魅力をもったクルマでした。SLクラスの確固たる地位を築き、現在も高い人気を誇るメルセデス・ベンツ 190SLの生い立ちを振り返ります。

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SLクラスを世間に認知させた190SL

メルセデス・ベンツの歴史上初めて“SL”の名が付けられ、自動車史に残る名車として認知されているのは300SLです。しかし、販売台数を伸ばし商業的に成功したのは、同時に発売された190SLでした。

SLクラスを世間に認知させその後のクラス存続にもつながったモデルともいえる、190SLの歴史を振り返ります。

伝説の名車300SLと同時発売された廉価モデル

メルセデス・ベンツSLクラスが誕生するきっかけとなったのは、300SLのプロトタイプが、1952年のカレラ・パナメリカーナ・メヒコで勝利したことです。当時、世界一過酷と言われていた公道レースで勝ったことは、アメリカのスポーツカー好きから注目を集めます。

そこに今後の需要があると踏んだのが、アメリカで輸入車ディーラーを経営していたマックス・ホフマンです。当初300SLは市販される予定はありませんでしたが、彼の強い働きかけによって、1954年に300SLは生まれました。そして、300SLの製造を依頼するのと同時に、日常使いができるコンパクトで低価格なモデルとして製造を依頼して誕生したのが190SLです。

販売台数で300SLを大きく上回った190SL

190SLは、日常的に使えるクルマを目指して開発され、ボディサイズやエンジンのコンパクト化など随所にコストダウンが図られています。当時の販売価格は、300SLよりも4割ほど安く設定されていました。

コストに制約があるなかでも、ボディデザインにはこだわり、300SL同様の流麗なボディを実現。結果として、2万5,000台以上を販売するという大ヒットを記録します。300SLの販売台数が3,000台強ということを考えると、SLクラスを多くの人に広めたのは190SLと言って間違いないでしょう。

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ただの廉価版ではない190SLの魅力

ベースモデルの300SLよりもエンジンは小型で、ボディサイズもコンパクトです。190SLは、いわゆるメインモデルの廉価版として製造されました。

しかし、メインモデルと変わらない美しいボディデザインや日常での取り扱いやすさなど、190SLは“SL”の名に恥じないこだわりが詰まったクルマです。ここからはその魅力を詳しく紹介します。

コンパクトながら官能的なボディデザイン

190SLの特徴は官能的なボディデザインです。300SLと比べて全長約300mm、全幅50mmコンパクトに設計されているにもかかわらず、独特な美しいボディラインは損なわれていません。

なお、300SLはレースカーと同様にガルウィング仕様も用意されていましたが、より多くのドライバーが楽しめるように190SLは最初からロードスター(幌)モデルのみの販売されました。(後にハードトップも追加)流麗なデザインでありながら誰でも手に届くクルマだったといっていいでしょう。

必要十分なパワーを持つ扱いやすいエンジン

190SLのエンジンは、105馬力を発生するキャブレター式1.9L直列4気筒SOHCです。215馬力の300SLに比べて劣るものの、100kgも軽量に作られている190SLにとって、当時としては十分なエンジンパワーでした。

また、レースカーライクでピーキーな300SLよりも取り扱いやすかった点も、190SLの成功につながったポイントです。

高いメンテナンス性

当時としてメンテナンス性が高かったことも、SL190が持つ特徴の一つです。日常使いというコンセプトは、性能面や価格だけでなく車両の内部設計にも反映されていました。

また、異なるモデル間でも共通パーツが多く使われていることも、クルマを長く維持するうえで重要なポイントです。190SLに関する情報のなかには、製造された個体の半数近くが現存していると推定しているものもあります。

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手頃だった190SLも今やプレミアムカー

販売当初は、日常使いのしやすさと手頃な価格で人気を博した190SLですが、現在の中古車価格は手頃とはいいがたい水準で推移しています。販売終了から50年以上が経過し、いかにメンテナンス性が高くても年々在庫は減少しているためです。

大手中古車サイトで検索すると、1960年式の190SLに2,350万円の価格がついていました。
また、検索結果に表示されたのはわずか3台。年式から考えても現存台数が多いと言える190SLですが、希少車であることには変わりありません。また、旧車王での買取価格を確認すると、10月に1750万円もの高額で買い取った実績がありました。

190SLを手に入れたい方は、市場動向をこまめにチェックし購入の機会を逃さないようにしましょう。また、お手元に190SLをお持ちの方は状態が悪くなる前に、高値で推移している今こそ売却を検討してみてはいかがでしょうか。

※中古車相場は2022年10月原稿執筆現在

 

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