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旧車の魅力と知識

成人式・・・といえば自慢の愛車で出撃ですよね?
旧車の魅力と知識 2023.01.09

成人式・・・といえば自慢の愛車で出撃ですよね?

昨日、今日と成人式を開催した自治体も多いと思う(現在は「二十歳のつどい」など名称が異なるケースもあるようだ)。 成人式といえば・・・少なくとも自分の頃は自慢の愛車で"乗りつける"一大イベントだった。 かつてのクラスメートや同級生と数年ぶりに再会するにあたり、先輩や身内などからタダ同然で譲ってもらったクルマでは意味がない。 やはりそれなりのクルマでないとカッコがつかない。 要するに見栄ってやつだ。 ウン十年前、R32GT-RやZ32フェアレディZで成人式に乗りつけたら、それはもう羨望と嫉妬の視線を集めることになっただろう。 二十歳そこそこでこれらのクルマに乗って成人式に現れるとしたら、高校を卒業して、就職して、必死に頭金を貯めて鬼ローンを組んでも手が届かない。 例え中古であってもだ。 両車ともに人気があったので、中古車といえども300万円を優に超える価格で売られていたからだ。 残る手段は親に買ってもらうか、親ローンか、これまでお金をすべてつぎ込み、現金一括しかない。 そこで、実際にはどんなに背伸びしても中古のRX-7(FC3S)や、スカイラインGTS-TタイプMあたりが双璧となるのだが、それでもインパクトは充分だったように思う。 ハチロクで乗りつけるような同級生がいたかもしれないが、現代のように崇められる存在ではなく、どちらかというと地味で、マニア寄りな印象だった気がする。 1月5日に、ソニー損保から年明け恒例の「20歳のカーライフ意識調査」が発表された。 1,000名の有効回答のうち 「自分のクルマを持っている」19.6%「クルマを購入するつもりはない」23.6%「若者のクルマ離れとは自分自身のことだと思う」32.4%「クルマに乗る必要性を感じない」25.3%「クルマを所有する経済的な余裕がない」57.9%「クルマを購入する際の予算の上限額は平均201.3万円 ・・・などなど、興味深いデータがいくつも掲載されている。 リンクを張っておくので、ぜひ目を通してみてほしい。 ●ソニー損保「2023年 20歳のカーライフ意識調査」https://from.sonysonpo.co.jp/topics/pr/2023/01/20230105_01.html 今回、旧車王ヒストリア的にも特に興味深かったのが 「最新装備を搭載した車に乗りたい」79.8%「ネオクラシックカーに乗りたい」33.7%、「クラシックカー、ビンテージカーに乗りたい」30.2% という項目だ。 ソニー損保の記事をそのまま引用すると 男女別にみると、男性では『乗りたいと思う』は≪ネオクラシックカー≫では38.8%、≪クラシックカー、ビンテージカー≫では36.4%と、女性(順に28.6%、24.0%)と比べて10ポイント以上高くなりました。男性には、“旧車ブーム”を背景に、ネオクラシックカーやクラシックカーに対し最新モデルにはない魅力を感じる方が多いのではないでしょうか。 とのことだ。この結果にはかなり驚いた。 今年、二十歳を迎えた多くの人たちが産まれたのは平成14年(2002年)4月2日から平成15年(2003年)4月1日までの期間だ。 それはつまり、日韓ワールドカップが開催された年(!)に産まれたことを意味する。 国産スポーツカーでいうなら、初代NSXやR34GT-R、RX-7がギリギリ発売されていた頃だ。 確かに、取材していて20代のクルマ好きの方はとにかく熱い。 これにはいくつかの要因があるだろうが、ひとつはご両親がバブル期にクルマでデートを楽しみ、チューニングに勤しんだ世代なのではないかという気がしている。 成長過程で親御さんからクルマの楽しさを教わり、幼少期にはグランツーリスモや頭文字D、ワイルドスピードなどの作品に恵まれた結果、次の世代を担うクルマ好きが増えてきたような気がしてならない。 いずれにせよ、20代のときだから楽しめる、乗っておくと幸せになるクルマがあることを知っていただけたらいいなぁと願うばかりだ。 翻って自分は成人式の頃はというと、学生だったということもあり、とても自分のクルマを買える状態ではなかった。 ・・・で、どうしたかというと、親父のクルマを借りて成人式に行ったのだ。 クルマは確かチェイサーツアラーS(JZX90)だったように思う。 それなりにインパクトはあったように思えるが、それでも親父のクルマ(借り物)だけに、今の表現でいうならあまりドヤれなかったあたり、我ながら情けない。 成人式といえば・・・夜の部も忘れてはならない。 今ごろは同窓会も兼ね、居酒屋で飲んだくれている新成人も多いだろう。 自分はというと・・・なぜかその日の夜に高熱を出し、震えながら眠りについた記憶しかない。 それはさておき、今年、めでたく二十歳を迎えた皆さま、本当におめでとうございます。 これからは思う存分、堂々と(?)飲んだくれてください。 [画像/Adobe Stock ライター/松村透]

最高32馬力!日本最古の自動車年鑑で昭和初期の東京を走ったクルマを調べてみた
旧車の魅力と知識 2023.01.08

最高32馬力!日本最古の自動車年鑑で昭和初期の東京を走ったクルマを調べてみた

■1.戦前から出ている創刊91年!!!「自動車年鑑」って何? ▲最古の自動車年鑑。1931年の創刊で戦時中を除き90年以上発行され続けてきた 自動車年鑑という一般向けの自動車関連定期刊行物としては、日本最古(1931年創刊)の書物があるのをご存じだろうか? 創刊から90年以上という、とてつもなく長い歴史を持っている。 ▲2022年11月30日に刊行された自動車年鑑2022~2023(日刊自動車新聞社,日本自動車会議所共編) 筆者は日刊自動車新聞社出版局に在籍していた90年代前半の数年間、編集に携わっていた時期があった。 また、2022年11月には最新号となる自動車年鑑2022~2023が刊行されている。 ニューモデル、自動車産業日誌、日本の自動車産業、諸外国の自動車産業をはじめ、各種の統計やデータなど自動車業界のすべてが844ページの中に詰まっているといっていいだろう。 そこで気になったのが、果たして創刊号はどんな内容だったのか?今も残っているのか?ということだ。 調べてみたところ、日本自動車図書館(日本自動車工業会が運営)に、なんと創刊号からすべてそろっているという。 一般利用者向けには閉館しているなか、特別に開けてもらい、創刊号ほか、昭和時代の自動車年鑑を何冊か見せてもらうことができた。 ▲歴史を刻む自動車年鑑(日本自動車工業会・自動車図書館収蔵) 創刊号の表紙広告は「ダンロップタイヤ」である。 ダンロップタイヤは1888年、イギリスで創業した企業で1905年から自動車用タイヤを生産している。 そして、1932年自動車年鑑が創刊した翌年に国産初のタイヤメーカー「ブリヂストン」が誕生している。 当時の社名は「ブリッヂストン」。 創業者石橋氏の「石」「橋」を英語にした社名であることは有名だが、創業時は英語の発音に近い「ブリッヂ」だった。 ▲「純国産」「超舶来」の文字が誇らしい。当時は「タイヤ」ではなく「タイヤ―」と表記していた。 そして1932年は「ダットサン」が誕生した年でもある。 前年に戸畑鋳物の傘下となった「ダット自動車製造」が排気量495ccの小型乗用車生産1号車を完成。 「ダットソン」と名付けられたが、その後「ダットサン」と車名を変えている。 理由は「ソン」は「損」のイメージなので、「サン」(sun英語で太陽)に変更した。 ちなみに、DATSUNのDATとは、創業メンバーである田、青山、竹内氏の頭文字を合わせたものだ。 翌1933年から戸畑鋳物(株)自動車部を設立し、本格的な自動車生産に向けて動き出している。 日産自動車(株)に社名変更したのは1934年である。 日本産業の100%出資となり、社名も日産自動車株式会社と変更された。 ▲当時、ディーラーを整備して販売をしていたのは米国車が中心だった ■2.当時、『東京府』には2万台強の自動車が保有されていた ▲昭和6年の東京には約2万台のクルマが保有されていた。意外と多い? 90年前の日本にはどんなクルマが、どれくらい保有されていたのだろうか? 自動車年鑑には日本国内東京府内に存在する自動車の台数が馬力別ブランド別に紹介されている。 馬力の低さにもびっくり。 最低10馬力から最高でも32馬力だ。 資料によると乗用車+貨物車で21,948台のクルマが東京で保有されている。 大蔵省による調査で昭和6年8月末現在の数字だ。 馬力は警視庁課税馬力(当時、「警視庁馬力」という測定方法があった)に基づいている。 【乗用車】・10馬力:フィアット 203台・11馬力:モリス 139台・12馬力:フィアット、モリス 126台・14馬力:アームストロング、アサノ 96台・15馬力:ホイペット多数を占む 893台・17馬力:エセックス 291台・18馬力:スター、アースキン 892台・19馬力:ムーン、オークランド、オールヅモビル 214台・20馬力:ウイリスナイト 240台・21馬力:殆ど舊(旧)シボレー 1602台・22馬力:T型フォード 294台・23馬力:ビウイク、クライスラー、グラハムベージ 783台・24馬力:殆ど新フォード 3702台・25馬力:クライスラー、ダッジブラザース、ナッシュ 559台・26馬力:殆ど新シボレー 3126台・27馬力:ポンテアク、ダッジブラザース、スチュードベーカー 432台・28馬力:ムーン、ナッシュ、ハップモビル・29馬力:ビウイク、クライスラー、ハドスン、ナッシュ・31馬力:クライスラー 101台・32馬力:パッカード 110台・調査もれ 363台〇合計:14,717台 【貨物車】・21馬力:全部舊(旧)シボレー 721台・22馬力:全部T型フォード 2272台・24馬力:全部新フォード 2299台・25馬力:ジーエムシー、フェデラル、レパブリック 311台・26馬力:全部新シボレー 646台・27馬力:ダッジブラザース、フェデラル、ガーフォード 374台・28馬力:マツク 120台・29馬力:パッカード 71台・調査もれ 417台〇合計:7,231台 こうしてみると、フォードやシボレーの台数がとても多いと感じるが、これらは当時、日本国内で製造(KDノックダウン生産)されていたからである。 1925年に日本フォード、1927年に日本GMがそれぞれ設立されたことにはじまる。 日本で製造といっても当時の日本に自動車を製造できる技術はなく、ボディもエンジンも各種部品もすべてアメリカから輸入したものを日本国内で組み立てていた。 GMは大阪鶴町の工場にて組み立て生産をスタートさせており、月産2,000〜2,500台で、アジアの生産拠点としてもアジア諸国へも多数輸出されていた。 一方、日本フォードは横浜市新子安の工場にて1日の稼働時間8時間で約80台のT型フォードをはじめとする乗用車や貨物車を組み立てていた。 いずれも太平洋戦争の始まりとともに操業を終了している。 フォードを生産していた新子安の工場は現在のマツダR&Dになっている。 フォードやGM以外、ダッジ、クライスラーなどの米国車に加え、シトロエンも組み立て生産されていた。 90年前の自動車年鑑1932年版をはじめ、これまで世に出た自動車のカタログや自動車雑誌、各種の自動車に関する資料は「自動車図書館」で見ることができる。※現在はコロナ感染拡大防止の観点から休館中だが資料検索などは可能だ。 ●自動車図書館(現在は休館中)https://www.jama.or.jp/library/car_library/index.html 旧車ファンにとっても聖地のような場所だ。 再開されたらぜひ訪れてみて欲しい。

チャイルドシートにも種類がある!?旧車に装着する場合の注意点とは?
旧車の魅力と知識 2023.01.06

チャイルドシートにも種類がある!?旧車に装着する場合の注意点とは?

筆者には愛してやまない3歳の甥っ子と生後7ヶ月の姪っ子がいる。 最近、少し落ち着いたが、誰に似たのか、甥っ子はクルマが大好きだ。 現行車の名前はもちろん、旧車王ヒストリアで扱う年代(彼にとっては、本当の旧車なのだと気づき、感慨深くなってしまった)でも知名度の高い車種はわかるようになってきた。 現行車であるが、ジムニーシエラ、フェアレディZのカタログをプレゼントした。 そしたら、各ページの謳い文句を暗記。 グレードも判別ができるようにまでなっていた! おっと、甥っ子の話は今回の本題ではないので、ここまでにしよう(笑)。 そんな甥っ子、姪っ子とクルマで出かける際の必須アイテムのひとつがチャイルドシートである。 今回は、筆者所有の旧車にチャイルドシートを装着した経験から、読者の方々に少しでも情報共有ができればと思う。 ■同じに見えるチャイルドシート、実は取付方法にも種類が! 筆者が所有する「愛車たち」の生産された年代は、1992年〜2002年式と、10年くらいの幅がある。 それぞれの愛車を見比べると、この10年という期間において、クルマの進歩は目覚ましいものがある。 そのなかのひとつが、安全性能であり、チャイルドシートに関連する機能の進化だ。 チャイルドシートの固定方法については、大きく分けて3種類ある。 まず、現代の主流であるISO-FIXタイプ。 現在販売されているクルマは、ISO-FIXという規格にて簡単に取り付けが可能となっている。 シートの座面と背面の間に固定用のバーがある。 対応したチャイルドシートは、ワンタッチでバーに固定することができる。 確認方法としては、取り付け位置付近にマークが設置されている。 2つ目はALR(自動ロック)付きELR式シートベルトタイプ。 シートベルトを最大限に引き出した後、戻していくと引き出し方向へはロックされる構造となっている。 チャイルドシートを固定する際、緩みを少なく装着することができる。 確認方法としては、上記のようにシートベルトを操作して確認することである。 車両によっては説明が書かれている場合もある。 3つ目はELR式シートベルトタイプ。 従来からある、急ブレーキ時にロックするタイプである。 運転席のシートベルトと同様の構造とイメージしていただければ分かりやすいと思う。 このタイプの場合、チャイルドシートメーカーから、固定用の金具がオプションで用意されている。 固定用金具については、使用するチャイルドシートに合うものの確認を行っていただきたい。 これらクルマ側の仕様に合わせ、取り付け可能なチャイルドシートを選ぶ形となる。 ■同じクルマでも年式で取り付け方法が違う⁉ ここまでは、チャイルドシートの取り付け方について紹介した。 同じ車種でも、取り付け方が異なるパターンもある。 ここからは筆者の体験を交えて、説明したいと思う。 まずは、筆者の愛車であるU14型ブルーバードを例に挙げてみよう。 U14型ブルーバードは96年1月にデビューをしている。 筆者の愛車は98年4月登録の車両である。 前述のALR付きELR式シートベルトが装着されている。 しかし、96年式では、ELR式シートベルトとなる。 同一モデルでも、マイナーチェンジで安全性能がアップデートされているのである。 このような違いは、よほどのマニアでも知らないと思う(笑)。 実は、筆者の親族が96年式のモデルを所有している。 その車両にチャイルドシートを装着しようとした際、ALRの自動ロック機構がないことに気がついた。 もう一例として、T30型エクストレイルを例に挙げる。 筆者が所有しているのは、2002年式モデルである。 購入後に甥っ子が生まれ、改めて車両を確認した。 てっきりISO-FIXが装着されていると思っていたが、確認した際に装着されていないことを知った。 ALR付きELR式シートベルトは装着されているため、ブルーバード同様にチャイルドシートは装着できる。 2002年当時はまだ、ISO-FIXはメーカーオプション(工場装着オプション)の扱いとなっていたのであった。 ちょうど過渡期の時期に登場したモデルでは、このようなケースもある。 過去、クルマに詳しくない友人から、相談を受けたことがある。 「ISO-FIXのチャイルドシートを買ったけど、自分のクルマに付くのかな?」 その結末はそのことについてまとめた。 ■現代主流のISO-FIX、旧車にもあるのか!?確認方法とは? 友人は、2000年代初頭のミニバンに乗っていた。 チャイルドシートを購入する際、車名と年式で調べ、ISO-FIXという単語と装着事例を見たようだ。 購入後、いざ車両に装着する段階で、ISO-FIXが車両に無いことに気が付いたのだった。 これも、ISO-FIXがまだオプション設定のクルマだったため、起きたハプニングであった。 結果としては、チャイルドシートは装着可能なモデルに交換してもらえたそうだ。 過渡期のモデルでは、今回のようなパターンが実際にある。 では、車両に装着されているかの確認方法を説明したいと思う。 多くは後席の座面と背面近辺に「ISO-FIX」を明示する、マークやタグが装着されている。 過渡期世代の明示については異なることもあるため、各車の取扱説明書にてご確認いただきたい。 ■いざ取付け!しかし思わぬ落とし穴も ここまで、旧車にチャイルドシートを取り付けるための説明をまとめてきた。 では、実際に取り付ける段階になるのだが、ここで思わぬ落とし穴が! チャイルドシートを車両に乗せると、意外と大きいことに驚く。 着座姿勢で装着する場合では、大人と同じ一席分で収まる。 しかし、0歳児用のチャイルドシートは、背もたれを寝かせてベッドスタイルにする。 このベッドスタイルが予想外にスペースを取ることを、装着して初めて知ったのだ。 姪っ子用に購入したチャイルドシートは、ベッドスタイルにした際、左右方向に寝かせるスタイルだ。 リアシートに装着したところ、中央席分のスペースも使用するほどのスペースを要したのだ。 5名乗車出来るクルマだが、4名しか乗れなくなってしまったのだ。 前後、左右方向に余裕のある車両なら問題はないだろうが、旧車世代は車内スペースがタイトな場合が多い。 そのことも考慮し、購入を検討する際はぜひ販売店で試着させてもらうことを強くお勧めする。 ■まとめ:必要になる前にクルマの機能とチャイルドシートの種類を理解しておこう クルマの機能とチャイルドシートの種類をよく理解すれば、多くの旧車世代車両にも装着は行える。 但し、くれぐれも誤った装着とならないよう、万全の確認をしていただきたい。 筆者含め、旧車に乗りつつ次世代のクルマ好きを皆さんと一緒に育てていきたいと思うばかりだ。 [ライター・撮影/お杉]

空冷ポルシェを他社より50万円高く買い取れる!?
旧車の魅力と知識 2023.01.05

空冷ポルシェを他社より50万円高く買い取れる!?

空冷ポルシェオーナーの皆さま、こんにちは!旧車王です。現在乗っているポルシェの売却をご検討されていませんか?この度はそんな皆さまにとっておきの情報をお伝えいたします! 旧車王なら空冷ポルシェをどこよりも高く買い取れます! 旧車王では、どこよりも高く空冷ポルシェを買い取る自信があります!「本当に高く売れるの?」「どうしてそんなに自信があるの?」と疑問をおもちの方にこそ、この記事を最後までお読みいただきたいです。実際の買取価格から高く買い取れる理由まで紹介します! ナローポルシェの買取価格 まずはナローポルシェの代表的なグレードの買取価格を8つ紹介します。 ・911T(1969年)1991cc:300~1,000万円以上・911T(1971~1973年)2195cc:300~1,000万円以上・911Tタルガ(1971~1973年)2195cc:300~1,000万円以上・911S(1971~1973年)2195cc:300~1,500万円以上・911S(1971~1973年)2195cc:300~1,000万円以上・911S(1972~1973年)2341cc:500~2,000万円以上・911Sタルガ(1972~1973年)2341cc:500~2,000万円以上・カレラRS 2.7:2,000~1億円以上 901型とも呼ばれるナローポルシェは、年式的にどうしても状態の良し悪しに左右されてしまいます。しかし、カレラRS 2.7の最高値が1億円を超えるなど、驚くような買取額になる可能性を秘めています。 ポルシェ930の買取価格 次に930型の代表的なグレードの買取価格を5つ紹介します。 ・911SC:250~700万円以上・911カレラ:300~1,200万円以上・911ターボ:500~1,200万円以上・911ターボS:2000~3,000万円以上・911スピードスター:1,000~2,500万円以上 空冷ポルシェと聞いて930型を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。買取相場は高値安定の傾向で、ベースグレードと言っても過言ではないカレラでも1,000万円を超えるケースがあります。 ポルシェ964の買取価格 続いて964型の代表的なグレードの買取価格を5つ紹介します。 ・カレラ2 :500~1,600万円以上・カレラ4 :600~1,100万円以上・カレラRS:1,000~2,500万円以上・ターボ3.3 :1,000~2,000万円以上・ターボ3.6:2,000~4,000万円以上 964型と言えば、発売当時はフルタイム4WDとティプトロニックが人気でしたが、高価買取が可能なのは2WDモデル、もしくはターボモデルです。ティプトロニックに関しては、MT車のほうが高額で買取できます。 ポルシェ993の買取価格 最後に993型の代表的なグレードの買取価格を6つ紹介します。 ・カレラ:500~1,500万円以上・カレラS :600~1,800万円以上・カレラ4:600~1,500万円以上・カレラ4S:1000~2,000万円以上・カレラRS:2000~4,000万円以上・ターボS:2000~4,500万円以上  993型は964型と違って4WDモデルが高く評価されています。特にカレラ4Sが人気で、964型のカレラ4の倍近い買取価格がつくことも少なくありません。また、964型と同じく、高値がつきやすいのはMT車です。 高く買い取れる空冷ポルシェの特徴 ここまで買取価格について紹介してきましたが、ここからは高く売れる空冷ポルシェの特徴について解説します。 機関系に異常がない 空冷ポルシェの買取においては、機関系の状態が大切なポイントです。なかでも「タペット音の発生」は、空冷ポルシェの定番中の定番と言える機関系のトラブルですが、実は最終モデルの993型はタペット調整が自動であるため、そこまでナイーブになる必要はないでしょう。しかし、タペット音が全く出ないわけではなく、もし修理する場合は厄介な分解作業を行わなければなりません。機関系のコンディションを良好に保つためには、世代に関係なく、やはりこまめなメンテナンスが必要と言えるのです。 オリジナルコンディション オリジナルコンディションの空冷ポルシェは高く買い取ることができます。もちろん、カスタマイズされた空冷ポルシェが全く駄目というわけではありませんが、オリジナルコンディションの買取価格を上回る可能性はゼロに等しいと言えます。ホイール、ボディ色、ヘッドライト、ステアリング、シートなどを、オリジナルでなおかつベストコンディションで保つことで、高価買取の可能性が一層高まります。 整備記録簿あり 整備記録簿には、過去の点検整備の情報が記録されています。消耗部品の交換時期などを確認でき、日頃からメンテナンスしていることの証明書とも言えます。次のオーナーが車を購入する際の安心材料にもなるでしょう。そのため、整備記録簿をしっかりと残しているクルマのほうが高い査定額がつきやすいのです。特に空冷ポルシェはこの傾向が強く、数万円から数十万円の差になることも十分に考えられます。 旧車王が空冷ポルシェを高く買い取れる理由 空冷ポルシェを高く買い取れる理由はさまざまですが、ここでは旧車王ならではと言える理由をより詳しく紹介していきます。 空冷ポルシェを待っているお客様がたくさんいます! 空冷ポルシェの人気は衰えを知りません。中古車市場に出回るのを今か今かと待ちわびるお客様がたくさんいらっしゃるため、常に在庫不足の状態です。そして、需要が供給を上回ることで、自ずと買取価格が上がります。 また、旧車王の運営元・カレント自動車では、そういったお客様方にいち早くポルシェをお届けできる輸入車専門の販売店「ガレージカレント」を運営しています。開業20年以上と長い歴史で積み重ねたノウハウ・知識をもとに、お客様のもとへお届けします。 専門知識豊富な鑑定士がうかがいます! 旧車王には空冷ポルシェのスペシャリストが在籍しており、そのノウハウは研修を通じて脈々と受け継がれています。そのため、豊富な専門知識を備えているのはもちろんのこと、丁寧な“鑑定”であらゆる空冷ポルシェの適正価格をお出しできるのです。 過走行車でも高額買取できる場合も 旧車王にとって空冷ポルシェの走行距離は基本的に関係ありません。過走行車は一般的に価値が低いと言われています。しかし、空冷ポルシェに関しては、あくまで状態の良し悪しで価値が決まります。走行距離が長くても、しっかりとメンテナンスが行き届いて状態が良好であれば高額買取が可能です。そして旧車王には、ポルシェの価値を見抜く豊富な知識・鑑定のノウハウをもつ鑑定士が在籍しています。走行距離だけにとらわれず、あなたのポルシェの真の価値を見定めます。 空冷ポルシェの買取価格が他社に負けていたら教えてください! ここまで、空冷ポルシェの買取について紹介してきました。 先述の通り、空冷ポルシェを待っているお客様がたくさんいらっしゃいます。また、ガレージカレントで販売する車両に関しては、運営元が同じカレント自動車のため中間マージンがかかりません。空冷ポルシェの売却先にお悩みの方、旧車王にお任せいただけませんか?何度もお伝えしていますが、他社より高く買取る自信があります!もし査定額が他社に負けていたらぜひ教えてください!

水冷ポルシェ(997・996)を他社より50万円高く買い取れる!?
旧車の魅力と知識 2022.12.29

水冷ポルシェ(997・996)を他社より50万円高く買い取れる!?

水冷ポルシェオーナーの皆さま、こんにちは!旧車王です。現在乗っているポルシェの売却をご検討されていませんか?この度はそんな皆さまにとっておきの朗報をお伝えいたします! 旧車王なら水冷ポルシェをどこよりも高く買い取れます! 旧車王では、どこよりも高く水冷ポルシェを買い取る自信があります!「本当に高く売れるの?」「どうしてそんなに自信があるの?」と疑問をお持ちの方にこそ、この記事を最後までお読みいただきたいです。実際の買取価格から高く買い取れる理由まで紹介します! ポルシェ997の買取価格 ここでは、997型の代表的なグレードの買取価格を5つ紹介します。 ・カレラ 6MT(前期):200~600万円以上・カレラ4 6MT(前期):200~600万円以上・カレラ4S 6MT(前期):250~700万円以上・ターボ 6MT(前期):500~1100万円以上・GT3 RS(前期):1500~3000万円以上 このグレードは全て前期です。なぜ前期のグレードを高価買取できるのか、その理由は後ほど説明しますが、ここに旧車王が水冷ポルシェに強い秘密が隠されています。 ポルシェ996の買取価格 続いて996型の代表的なグレードの買取価格をピックアップして紹介します。 ・カレラ 6MT(前期):70~400万円以上・ターボ 6MT(後期):400~900万円以上・GT3(前期):500~1200万円以上・カレラ 6MT(後期):70~400万円以上・カレラ4S 6MT(後期):150~550万円以上・40thアニバーサリー 6MT(後期):200~500万円以上・ターボS 6MT(後期):500~1000万円以上 997型同様に全てMT車です。996型は前期も後期も高価買取できます。20年以上前に登場した初代の水冷ポルシェということを考えれば、驚くべき価格と言えるのではないでしょうか。 高く売れる水冷ポルシェの特徴 ここまで買取価格について紹介してきましたが、ここからは高く売れる水冷ポルシェの特徴について解説していきます。 MT車 MT車は基本的に高く買い取ることができます。水冷ポルシェの初期モデルのほとんどは「マニュアルで乗ってこそ意味がある」と言われていました。 997型は後期から高性能な直噴エンジンとPDK(ポルシェ・ドッペルクップルング)が導入されますが「クルマとしての楽しさ」という点においては賛否両論です。一方で、997型の前期モデルのMT車では、アクセルを踏み込んだときの高揚感やマニュアルとしての「クルマらしい」肌触りを感じられます。旧車王が997型前期を得意としている理由は、実はここにあります。乗っていて楽しいクルマ、クルマとしての魅力を大いに発揮しているクルマは、旧車王が最も得意としているジャンルなのです。 もちろん、旧車王が後期が苦手ということではありません。ただ特にバックオーダーが多いのが997型の前期、そして996型のMT車です。 走行距離6〜7万km以内 水冷ポルシェの場合、走行距離が6〜7万kmまでが、他社より高価買取できるひとつの目安です。もちろん、状態によりけりという部分もありますが、目に見える走行距離は販売する際の大切な要素になりますので、買取価格に影響します。 記録簿あり 水冷ポルシェにとって記録簿は非常に大切です。過去の整備歴が記載してある記録簿は、当然のことながら販売の際の大きなアピールポイントになります。たかが記録簿と思う方もいるかもしれませんが、数万円、場合によっては数十万円も買取金額が変わることがあるため、記録簿は整備の大小にかかわらず大事に保管しておきましょう。 旧車王が水冷ポルシェを高く買い取れる理由 水冷ポルシェを高く買い取れる理由はさまざまですが、ここでは旧車王ならではと言える理由をより詳しく紹介していきます。 水冷ポルシェを待っているお客様がたくさんいます! 近年、水冷ポルシェの人気が高まっています。中古市場に出回るのを今か今かと待ちわびるお客様がたくさんいらっしゃるため、常に在庫不足の状態です。需要が供給を上回る状態が続いていることが、高価買取の実現に繋がっています。 また、旧車王の運営元・カレント自動車では、そういったお客様方にいち早くポルシェをお届けできる輸入車専門の販売店「ガレージカレント」を運営しています。開業20年以上と長い歴史で積み重ねたノウハウ・知識をもとに、お客様のもとへおクルマをお届けします。 専門知識豊富な鑑定士がうかがいます! 旧車王にはさまざなクルマに詳しい鑑定士(査定士)が数多く在籍しています。もちろん水冷ポルシェに関してもプロフェッショナル!豊富な専門知識と丁寧な“鑑定”であなたのポルシェの価格をお出しします。私達にぜひお任せください! 「インタミ問題」をカバーできるスキル・知識 水冷ポルシェの996型と997型の前期と言えば、インタミ問題を気にされる方も多いでしょう。しかし、旧車王には長年培ってきたノウハウがあるため、全くリスクになりません。他社であればこの世代は安く買い取るや、最悪の場合は買い取らないということもあるかもしれませんが、経験値のレベルが全く異なるため高価買取ができるのです。 水冷ポルシェの買取価格が他社に負けていたら教えてください! 今回は水冷ポルシェの買取について紹介しました。 先述の通り、水冷ポルシェを待っているお客様がたくさんいらっしゃいます。また、ガレージカレントで販売する場合、運営元が同じカレント自動車のため中間マージンがかからず、その分をお客様に還元できます。水冷ポルシェの売却先にお悩みの方、旧車王にお任せいただけませんか?何度もお伝えしていますが、他社より高く買取る自信があります!もし査定額が他社に負けていたらぜひ教えてください!

意外と知らない!?紙から電子車検証の切替方法とメリット・デメリットについて
旧車の魅力と知識 2022.12.27

意外と知らない!?紙から電子車検証の切替方法とメリット・デメリットについて

2023年1月4日より車検証が電子化されます!みなさんご存じでしたか?今後は紙の車検証は廃止されICカードタイプになります。ところで、車検証が電子化されると私たちのカーライフはどのように変わるのでしょうか。この記事では紙から電子車検証への切替方法と電子車検証のメリット・デメリットについて解説します。 ※軽自動車の車検証は1年遅れの2024年1月4日から電子化が始まります 電子車検証とは まず、電子車検証がどのようなものかを解説します。 サイズが小さくなる 電子車検証はA6サイズ相当の厚紙にICタグを貼付したものです。A6サイズと聞いてもあまりピンとこないですよね。文庫本と同じサイズで、免許証や保険証などのカードサイズほど小さくありません。 券面に記載される文字情報が少なくなる サイズが小さくなることにより、券面に記載される文字情報は少なくなります。必要最小限の記載事項を除き自動車検査証情報はICタグに記録されます。ICタグに入っている情報については汎用のICカードリーダーや読み取り機能付きスマートフォンで参照可能です。また、紙の車検証同様二次元コードも印字されますが、「自動車検査証の有効期間」の確認はICカードで読み取る必要があります。 券面記載事項およびICタグ格納情報 券面記載事項 ・自動車登録番号/車両番号・車台番号・交付年月日・使用者の氏名又は名称・車名・型式・型式・自動車の種別・長さ/幅/高さ・車体の形状・原動機の型式・燃料の種類・総排気量又は定格出力・自家用・事業用の別・用途・乗車定員/最大積載量・車両重量/車両総重量・軸重(前前・前後・後前・後後)・初度登録年月/初度検査年月・車両識別符号(車両ID)※車輌ごとに不変の番号として電子化に伴い付与 ICタグ格納情報 ・自動車検査証の有効期間・所有者の氏名・住所・帳票タイプ・使用者の住所・使用の本拠の位置   ICタグの格納情報はどうしたら見ることができるの? 券面記載事項については問題ありませんが、気になるのはICタグの格納情報の閲覧方法ですよね。どうしたら確認できるのでしょうか。ICタグに格納された車検証情報は「車検証閲覧アプリ」から閲覧できます。 車検証閲覧アプリのダウンロード方法はこちらから アプリは国土交通省が提供するため、安心して利用できます。IC格納情報についてはアプリからPDFファイルとして出力可能です。アプリの操作に不安な方はPDFファイルを印刷して保管しておきましょう。 紙の車検証から電子車検証に切り替えるにはどうしたらいいの? 2023年1月4日から車検証が電子化されるといっても、どのように切り替えればいいのかわからず不安な方も多いのではないでしょうか。 なんと、特に何もする必要はありません。次回車検時に紙から電子車検証に切り替わります。それまでは紙の車検証のままで問題ありません。 電子車検証のメリットは? 電子車検証になることで車検業者に大きなメリットをもたらすといわれていますが、ここでは一般ユーザーのメリットについて詳しくみていきましょう。 車検にかかる時間が短縮される クルマの所有者は車検証に記載してある「有効期間の満了する日」までに車検を受けて、車検証を更新しなければいけません。紙の車検証の場合は車検業者(※ユーザー車検除く)が点検をして問題ない場合、運輸支局などへ出頭し新しい車検証を交付してもらうという流れでした。しかし、電子車検証に切り替わるタイミングで車検時の運輸支局等への出頭を不要とする制度とシステムを導入します。そのため、今まで数日かかっていた車検の期間が最短1時間ほどになるといわれています。 有効期限をスマホのプッシュ通知でお知らせしてくれる みなさんは、自分のクルマの車検有効期限を把握していますか?新車で普通車を購入した場合は購入してから3年後、2回目以降は2年後と簡単に覚えられますが、中古車だと把握が難しいですよね。クルマを購入したお店や以前車検を受けた会社からハガキなどでお知らせが届く場合が多いと思いますが、今後は車検証閲覧アプリで車検証を読み取り通知設定をオンにしておくとお知らせが届きます。有効期間の満了の60日前、30日前に、事後通知として1日後の最大3度通知してくれます。うっかり防止のためにも、ぜひプッシュ通知はオンにしておきましょう。 リコール情報をスマホで確認できる 自分の所有しているクルマがリコール対象の場合、アプリで確認できます。閲覧できる情報は、次回検査手続きにおいて改善措置のご案内を行うリコール情報、そして有効期間の更新ができない可能性があるリコール情報です。当該車両にかかるすべてのリコール・不具合情報を確認する場合は、販売店などに問い合わせる必要があります。 車検証の住所変更や名義変更などがオンラインで可能になる 紙の車検証では、結婚や引っ越しなどで車検証に記載してある情報に変更がある場合は運輸支局などに行き更新手続きが必要でした。しかし、電子車検証になると国土交通省による「ワンストップサービス(OSS)」を利用することでオンラインからの更新が可能になります。また、システムは原則24時間365日いつでもどこでも使用できます。 OSSを利用するためには、以下のものが必要です。 ■パソコン(OS:Windowsのみ、ブラウザ:Microsoft EdgeもしくはGoogle Chromeのみ)■マイナンバーカード(電子証明書付き)■ICカードリーダ、または読み取り可能なスマートフォン OSSについてはこちらから ※2022年12月現在 高知県は対象外 ICタグ空き領域の活用や車検証閲覧アプリのAPI連携機能を設ける可能性がある 電子車検証のICタグには車検証の有効期限、氏名や住所など更新される可能性が高い情報のみが格納されますが、まだまだ空き領域があります。その空いている領域を活用した新たなサービスが展開される可能性があるのです。また、車検証閲覧アプリについても2023年1月4日の段階ではできることが少ないです。しかし国土交通省は今後API連携の可否や方法について検討する旨を電子車検証特設サイトの「よくあるご質問」に記載しています。車検証の電子化によって、クルマユーザーはさまざまな場面で高い利便性を感じられるのではないでしょうか。 電子車検証のデメリットは? オンラインで各種手続きができることや、車検証閲覧アプリのメリットについて解説しましたが、デメリットはないのでしょうか。ここからは電子車検証の注意点をみていきましょう。 スマホやPCが使えないと車検証の有効期限が確認できなくなる 更新される情報がICタグに格納されるため、車検証の有効期限についてはスマホやPCが使えないと確認できなくなります。スマホを持っていてもIC読み取り機能が搭載されていないものは情報を読み取ることができません。PCの場合もICリーダーがついていないものは別途読み取り用の機械を購入する必要があります。ただし、紙の車検証と電子車検証の併用期間である制度開始から最低3年間は従来の車検証と同等の情報が記載されている「自動車検査証記録事項」が渡されます。こちらを確認すれば全ての情報を閲覧できます。 ICタグが壊れる可能性がある ICタグは紙と違い、汚れや傷、高温、湿度、強い衝撃などがかかることにより情報を読み取りできなくなる場合があります。また、経年劣化により故障することも考えられます。もしICタグが壊れてしまった場合は、ナンバーの地域を管轄する運輸支局もしくは自動車検査登録事務所で再発行手続きが必要です(普通自動車の場合)。グローブボックス内での保管は問題ないそうですが、長時間直射日光が当たるダッシュボード上に乗せないように気をつけましょう。 完全なペーパーレスになるわけではない 電子車検証と聞いて電子情報のみで管理されるようなイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし、基本情報は券面に記載されているため、電子車検証に切り替わっても、A6のICタグが貼付された厚紙の車検証はクルマの運転時に携帯する必要があります。 車検手数料が100〜400円値上げされる 2023年1月1日より車検手数料が100〜400円値上げされます。また、車検証紛失や破損などで再交付する場合、1件あたりの手数料が300円から350円に引き上げられます。情報の管理コストは低減しますが、ICタグを搭載する費用をまかなうための値上げになるようです。 システムメンテナンス時はアプリの使用やOSSが利用できない 原則的に24時間365日利用できますが、システムメンテナンスが入る際やトラブルが起きた際は一時的に利用できなくなります。不測の事態に備えるため、最新の情報をPDFに出力しておくことをおすすめします。それでも不安な方はPDFファイルを紙に印刷しておきましょう。 まとめ 2023年1月4日から車検証が電子化されますが、一般ユーザーは特に手続きする必要はありません。自動車検査証の有効期間を車検証の券面で確認できなくなるため注意しましょう。しかし、車検証閲覧アプリの車検証有効期間お知らせサービス(プッシュ通知)を設定すれば有効期間の満了の60日前、30日前に、事後通知として1日後の最大3度通知してくれるため便利です。上手に車検証閲覧アプリを活用しましょう。 最後に電子車検証についてのメリット・デメリットをまとめます。 <メリット> ・車検にかかる時間が短縮される ・有効期限をスマホのプッシュ通知でお知らせしてくれる ・リコール情報をスマホで確認できる ・車検証の住所変更や名義変更などがオンラインで可能になる ・ICタグ空き領域の活用や車検証閲覧アプリのAPI連携機能を設ける可能性がある <デメリット> ・スマホやPCが使えないと車検証の有効期限が確認できなくなる ・ICタグが壊れる可能性がある ・完全なペーパーレスになるわけではない ・車検手数料が100〜400円値上げされる ・システムメンテナンス時はアプリの使用やOSSが利用できない  

名義変更をしないと自動車税のトラブルになる!よくあるトラブルや対策法方を紹介
旧車の魅力と知識 2022.12.27

名義変更をしないと自動車税のトラブルになる!よくあるトラブルや対策法方を紹介

車の売買をするときは、名義変更をしなければなりません。この車の名義変更をしなかった場合、自動車税が前の所有者に届いてしまうといったトラブルが発生します。今回は、車の名義変更をしなかったことによる自動車税にまつわるトラブルについて紹介します。また、トラブルを防止するための方法についても説明していますので、売買するときの参考にしてみてください。 個人間売買で名義変更トラブルが起きやすい 個人売買では、所有していない車の自動車税納付書が届いてしまうトラブルが起きやすいです。 個人売買で車を手放し、新たな所有者に名義変更をすべて任せてしまうと、手続きを先延ばしにされてしまう可能性があります。手続きを先延ばしにされて年度をまたぐと、前の所有者へ自動車税の納付書が届いてしまいます。 このようなトラブルを避けるためにも、名義変更を一緒に行ったり、名義変更が完了してから車両を引き渡したりするなどの対策が必要です。 名義変更にまつわる自動車税(種別割)のトラブル ここからは、名義変更にまつわる自動車税のトラブルについて紹介します。 前の所有者が支払った自動車税の扱いで揉める 前の所有者が支払った1年分の自動車税のうち、新たな所有者が負担する割合で揉めることがあります。 一般的には、売買契約をした月まで前の所有者が負担し、翌月から新たな所有者が負担することがほとんどです。ただし、自動車税の月割り負担は義務ではありません。そのため、自動車税の負担については、売り手と買い手の間でしっかりと話し合って決めましょう。 名義変更手続きが年度内に間に合わない 売買契約後に名義変更の手続きを進めていたものの、年度内に完了しない場合があります。 自動車税は、4月1日時点の所有者(ローンで購入している場合には使用者)が負担する税金です。年度末に売買契約をして、名義変更の手続きを進めていたとしても、年度内に完了しなければ、前の所有者に自動車税の納付書が届いてしまいます。 名義変更の手続きの途中で年度をまたぐ可能性があるときは、納付書が届いてしまう可能性があることを前の所有者に伝えましょう。 車検を受けられない 自動車税が未納の場合、車検を受けられません。そのため、車の売買をするときは、前の所有者が自動車税の滞納をしていないか確認しましょう。 名義変更関連の自動車税(種別割)のトラブルを防ぐ方法 ここからは、車の名義変更にまつわる自動車税のトラブルを防ぐ方法を紹介します。トラブルに巻き込まれないようにするためにも、売買契約時に確認しておきましょう。 前の所有者が支払った自動車税の扱いを話し合う 売買契約時には自動車税の扱い、つまり月割り負担について売り手と買い手の間で話し合いましょう。 車を業者に買い取ってもらう場合には、自動車税も含めた見積りや買取額を提示してくれるケースがほとんどです。しかし、個人売買の場合には、自動車税のことを忘れているケースも珍しくありません。そのため、車の売買をするときには、自動車税の扱い(負担)をどのようにするのか必ず話し合いましょう。 年度内に名義変更手続きを完了させる 車の売買契約が済んだら早めに名義変更の手続きを行いましょう。 特に、年度末(3月)に売買契約をした場合は、年度内に手続きを完了させられるよう迅速な対応が必要です。名義変更の手続きには時間がかかることもあるため、年度末ギリギリで車の売買契約をしたときは、あらかじめ年度内に手続きが間に合うかどうかわからないことを伝えておきましょう。 未納がないことを確認する 車の売買契約をするときは、自動車税の未納がないか確認しましょう。先述のとおり、自動車税が未納の場合、車検を受けることができません。そのため、売買契約時に自動車税の未納がないかしっかりと確認しておくことが大切です。

V12搭載のFDや40年ぶり発掘のジムニー!SEMA2022に登場した驚きの旧車5選
旧車の魅力と知識 2022.12.27

V12搭載のFDや40年ぶり発掘のジムニー!SEMA2022に登場した驚きの旧車5選

■「SEMAショー」とは? SEMA(Specialty Equipment Market Association、米国自動車用品工業会)が1967年より年に一回開催している自動車アフターマーケットの見本市である。 日本ではカスタムカーイベントのイメージが強いかもしれないが、チューニングパーツだけでなく、タイヤやオフロード用品、板金塗装、補修、カーケア用品など、自動車アフターマーケットに関わるすべての商品がお披露目されている。 出展各社のブースには自社や協力会社の製品を装着したデモカーが展示されており、これもSEMA SHOWの大きな魅力の一つ。 近年は北米での人気に合わせて日本の旧車カスタムカーの出展が急増。こちらではそれらのなかでも特に注目を集めた5台を紹介してみたい。 ■1.40年の眠りから覚めたスズキ ジムニー LJ20 ▲40年の眠りから覚めたジムニーを1年かけてレストア パウダーコート塗料を扱うプリズマティックパウダーズ社のブースに出展された金色に輝くスズキ ジムニーは、1972年に日本で発売された LJ20である。 わずか600kgの車重で登坂能力は27.5度。最小回転半径4.4mの小さなボディもあいまって圧巻のオフロード走破性能で大人気となった。 出展されたLJ20はみた目にも美しい仕上げが施されているが、実はこのジムニー、遠い昔になだれに巻き込まれ、シエラネバダの山奥に40年以上も放置されていたのである。 なお初代ジムニーLJ10は1971年ごろ「ブルート」として約2000台が北米に輸出されたが、その後LJ20の輸出はなく、こちらの個体は並行輸入でアメリカに持ち込まれたと思われる。 山奥に長年放置されたジムニーを引き上げたのはYouTubeチャンネル「Matt's Off Road Recovery」のスタッフだ。 同チャンネルはどんな悪路も走破するために改造されたジープ チェロキーでさまざまなレスキュー活動を展開しており、このLJ20もオーナーであるエドに許可をもらってサルベージに挑んだ。 山奥から引き上げたあとは、川に浸したり、巨大な落石を乗り越えたり難儀を極めながらもなんとか自社のガレージまで運んでくることができたとのこと。 激しく損傷したボディは完璧な姿に修復し、エンジンとトランスミッションはスズキ サイドキック(エスクードの北米仕様)用に換装。 歴史に残る圧巻のレストモッドプロジェクトとなった。 ■2.1000馬力の四輪駆動 RX-7(FD3S) ▲1200馬力発生の4ローターを搭載したAWD仕様のFD ヴァルヴォリンのブースに展示されたRX-7は、ギャレット社が取り揃えている最大容量106mmのターボを搭載し、1200馬力超えまでチューニングされた4ローターを搭載。 さらに駆動方式は全輪駆動という信じられない仕様となっている。 大量の燃料を必要とするため50ガロンの燃料電池を装備していることも注目を集めた。 なお、フルスロットルで走行するとわずかな時間で1.5ガロン以上(約5.7L)の燃料を消費するという。 世界が電動化に向かうなか、今や希少な究極のガス・ガズラーである。 全輪駆動部分には日産スカイラインGT-R用のトランスミッションを採用しており、リアのディファレンシャルはBMW 3シリーズ(E36)用を流用して、この唯一無二のマシンを作り上げたとのこと。 制作期間は6年!とのことなので、オーナーであるロブ・ダーム氏の苦労や思い入れの強さがひしひしと伝わってくる。 ■3.1200馬力のドラッグマシンへと変化したトヨタ4ランナー ▲2JZ-GTE搭載で出力は1200馬力 日本の旧車を中心に、自動車用アフターマーケットパーツのディストリビューターとしてアメリカで急速にその存在感を高めつつある「TURN14」は、今回のSEMA SHOWに多数のカスタムカーを出展している。 そのなかでももっともアグレッシブで、多くの注目を集めていたのが、こちらの1993年型トヨタ 4ランナー(日本名ハイラックスサーフ)である。 一見、車高を落として綺麗にまとめられた普通の4ランナーに見るが、実はフレームをすべてパイプフレームにし、エンジンには3.4リッターまでボアアップした2JZ-GTEを搭載。 出力は1200馬力超えというとんでもないマシンに仕上がっている。 また、注目すべきは今はなき「TAKATA」のフルハーネスベルトを採用していること。 日本ではエアバッグ関連の大規模不祥事などもあって、すっかり「終わった企業」というイメージが強いが、アメリカでは今も根強い人気がある。 レーシーなJDMにTAKATAのフルハーネスを装着することは旧車オーナーにとってステイタスでもあるようだ。 ▲SEMA SHOWのデモカーにもTAKATAのフルハーネスが多数見られた ■4.パガーニ ゾンダのエンジンを積んだ RX-7 マツダ RX-7はその美しいルックスとカスタム用ベースカーとしての魅力にあふれることから日本はもちろん、世界多くのクルマ好きを虜にしてきた。 トーヨータイヤの屋外ブース「トーヨータイヤ トレッドパス」に展示されたRX-7はその外装色から「ピスタチオFD」との愛称がつけられているが、人気の理由はそこにとどまらない。 驚くことに心臓部にはデフォルトのツインターボ 13B-REW エンジンではなく、パフォーマンス ワークショップである Gooichi Motors によって組み込まれたメルセデス・ベンツ製 V12エンジンにシフトされている。 同エンジンはイタリア製スーパーカー「パガーニ ゾンダ」などに搭載されるV12エンジンでノーマルの状態でも、720bhp と 780Nmのパワーを吐き出すハイパワーで知られる。 ホイールはBergmeister fifteen52 アロイ ホイールに、トーヨータイヤのハイパフォーマンスタイヤ「Toyo Proxes RR 345」を装着。 ボンネットが取り払われた状態で展示され、興味津々にエンジンルームをのぞく来場者たちが多く見られた。 ■5.ENEOS ダットサン521ピックアップトラック アメリカで人気のドリフトメディア「DSPORTマガジン」のマネージャーと、その息子によって作られた1台はENEOS USAからの出展となる。 ダットサントラックはアメリカにおいて長く愛されてきたライトトラックだが、こちらは6代目となる1971年型 ダットサン 521 ピックアップをベースに世界中からレストアパーツを集め、5年間かけてレストアされたもの。 50年前の車両から摩耗したガスケットとシールをすべて取り外し、元の L16 1.6Lエンジンと 4速トランスミッションはキープ。 サスペンションは QA1ショックと エナジーサスペンションのウレタンブッシングでアップグレードされている。 エクステリアはPandem製ボディキットをベースにハコスカ フェンダーミラー、Eimer Engineering 製テールゲート パネルとロール バーなどを装備。 シートはバーバリー チェック パターンのカスタム シートに張り替えられ、クイック リリース ハブ付きの NRG ステアリング ホイール、騒音と熱を抑えるためのDEI サウンド コントロール、Lokar シフター ブーツと CNC トリムに交換されている。 [撮影・加藤ヒロト/ライター・自動車生活ジャーナリスト加藤久美子]

1990年代 名車&迷車 烈伝 Vol.01 三菱「ランサー」4代目
旧車の魅力と知識 2022.12.26

1990年代 名車&迷車 烈伝 Vol.01 三菱「ランサー」4代目

1990年代は、クルマの世界が大きく変わった年代でした。 たとえば、安全性能や環境性能がまだそれほど厳しくなかった1990年代前半には、シトロエン「2CV」やサーブ「900」といった、20~30年以上も前にデビューしたクルマがまだまだ現役だったと思ったら、1990年代後半には今のミニバンブームにつながる日産「セレナ」や「エルグランド」が登場し、量産車初のハイブリッドカー、トヨタ「プリウス」も生まれています。 エンジニアリングの面でもユーザーニーズの面でも、20世紀から21世紀へと向かう、一大転換期だったのです。 そのため、この10年の間にはメーカーのチャレンジと試行錯誤によって生まれた、さまざまなモデルが登場しました。 とはいえ、そのすべてが成功し、名車と呼ばれるようになったわけではありません。 なかには、あまり日が当たらず、忘れられかけているクルマもあるものです。 前置きが長くなりましたが「1990年代 名車&迷車 烈伝」では、この時代に生まれた少々マイナーな名車&迷車にスポットを当てていきます。 第1回は、1991年に登場した三菱4代目「ランサー」です。 ■1.3~2.0リッター、商用車からエボリューションまで ランサーは、トヨタ「カローラ」や日産「サニー」ホンダ「シビック」など同じ1.3~1.5リッタークラスのコンパクトセダン。 3ドアハッチバックや2ドアクーペも用意された「ミラージュ」の兄弟車です。 4代目ランサーは、先代の5ドアハッチバックスタイルからセダンに変わった世代で、ランエボの愛称で親しまれるエボリューションシリーズが誕生したのもこのころ。 ▲MX SALOON  ▲MX LIMITED 1991年デビューといえば、その設計や開発がバブル期の真っ只中。 4代目ランサーも、実に贅沢に設計され、また多彩なバリエーションを誇っていました。 まずは、「そんなにあってどうするの?」と思うほどのエンジンバリエーションを見てみましょう。 ・1.3リッターSOHC・1.5リッターSOHC MVV(リーンバーン)・1.5リッターDOHC(電子キャブレター)・1.5リッターDOHC(インジェクション)・1.6リッターDOHC MIVEC・1.6リッターDOHC MIVEC-MD(気筒休止)・1.6リッターV6 DOHC・1.8リッターターボ・2.0リッターターボ(エボリューション向け)・1.8リッターディーゼルターボ(のちに2.0リッター化) 当時はまだほとんどのグレードでMT/ATが選べた時代。 ▲1.6リッターV6 DOHCエンジンをはじめ、さまざまなバリエーションがあった また4WD仕様もあり、パワートレインのバリエーションだけでも相当なものでしたが、さらに商用仕様、乗用仕様、スポーツモデル、競技向けモデルまで用意されたのですから、ラインナップの数は半端ではなく、これもこのクルマの名車&迷車性を物語っています。 ▲RS この時代のランサー/ミラージュのトピックとして、世界最小の排気量を持つ1.6リッターのV6エンジンがよく語られますが、ホンダのVTECと似た可変バルブタイミング機構を持つ「MIVEC:マイベック」や、それに気筒休止機構をつけた「MIVEC-MD」、リーンバーン(希薄燃焼)を追求した「MVV:Mitsubishi Vertical Vortex」も、このとき生まれた注目すべきパワートレイン。 MVVは、存在感こそ薄かったものの、のちのGDI(ガソリン筒内直噴)エンジンにつながる技術の1つでした。 ■ディアマンテなみの豪華装備 バブル期の設計といえば、作りのよさがよくいわれます。 メカニズム面では、リアサスペンションがマルチリンクの独立懸架で、4速ATには当時、このクルマではまだ珍しかった電子制御式(ファジィシフトと呼ばれた)、4WDにはVCU(ビスカスカップリング)センターデフ式が採用されていました。 一体成型のインストルメントパネルや贅沢にシート生地が貼られたドアトリムのインテリアも、当時の気前のよさを感じさせるもの。 フルオートエアコン車には「ディアマンテ」と同様に、作動状況を表示するカラー液晶のディスプレイがついていました。  ▲ROYALのインパネ 1.8リッターターボを搭載する「GSR」は、MOMO製ステアリングやRECAROシートで装い、ラグジュアリーグレードの「ROYAL」にはパワーシートや空気清浄機、植毛ピラーなどを装備。 ▲ROYALのインテリア グレードによって、まったく異なるキャラクターを持たせていたのも、特徴でした。黒バンパーにビニールシート、パワステ・パワーウィンドウがオプションというグレードがあったのも、おもしろいところです。 ▲GSRのインパネ ▲MVVのインパネ これだけグレードの幅が広いモデルだけあって、価格レンジも90万~240万円台ほどと広く、廉価グレード、普及グレード、ラグジュアリーグレード、スポーツグレードはそれぞれ、形が同じだけで別のクルマと言っても過言ではないかもしれません。 さらに「GSRエボリューション」は270万円以上と、「ギャランVR-4」に迫るプライスタグがつけられていました。 ■気合い十分も販売は・・・ 贅を尽くして開発された4代目ランサー。 しかし、気合い十分で臨めば売れるかというと、そううまくいかないのがクルマの世界というものです。 ここで、1992年の乗用車販売台数ランキングを見てみましょう。 1位:トヨタ カローラ2位:トヨタ マークII3位:トヨタ クラウン4位:ホンダ シビック5位:日産 サニー6位:トヨタ スターレット7位;トヨタ カリーナ8位:トヨタ コロナ9位:日産 マーチ10位:トヨタ スプリンター なんと、ベスト10にも入っていなかったのですね。 当時を知っている人なら、「知ってはいるけれど、あまり見かけないクルマ」という印象を持っているかもしれません。 ▲MR 世界最小のV6エンジンなど話題性はありましたし、WRC(世界ラリー選手権)で活躍したエボリューションはクルマ好きを心酔させる魅力を持っていましたが、カローラクラスのセダンとしては決してメジャーな存在とはなりませんでした。 だからこそ、名車かつ迷車として取り上げたかったのです。 2022年12月現在、中古車情報サイトに載るランサーは、エボリューションを除くと十数台。 ▲GSRエボリューション そのなかで、この4代目はわずか1台しかありません。 それも、GSRのエボ仕様です。 MXサルーンをはじめとしたノーマルモデルは、ほぼ絶滅状態となってしまいました。 まさに1990年代の悲哀に満ちた名車&迷車だったといえるでしょう。 [画像:三菱自動車/ライター:木谷宗義]  

日本車が元気に走る!不思議の国・インドのクルマ事情とは?
旧車の魅力と知識 2022.12.23

日本車が元気に走る!不思議の国・インドのクルマ事情とは?

■インドの街並みとモータリゼーション ▲新型車も古くからのキャリーオーバーモデルも連なる市街地。その合間をバスやスクーターと自転車、徒歩の人までが行き交う パンデミック直前の2020年の冬、筆者はインディラ・ガンディー国際空港に降り立った。 外はデリバリーのタクシーでごった返し、南アジア独特のまとわりつくような空気を肌で感じとる。 不思議の国、インド。 その名を聞けばガンジス川にタージマハル。 神秘的な景色と歴史。 そのなかに力強く、目をギラつかせながら逞しく生きている人々の情景をつい思い浮かべてしまう。 ニュースで伺っている通りインド経済は右肩上がりで、やがて中国を抜いて世界で最も人口が多い国になるらしい。 当たり前のように多くの人はスマートフォンを持ち、都市部では電子決済システムの導入も珍しくない。 乗り合いタクシーのオートリキシャは順次EV化へと進んでおり、まだ設置箇所は一部ではあるが充電スポットなんかも街中で見るようになってきた。 インフラや道路が未整備に感じられる箇所も多く存在するものの、道路建設やショッピングモールも増えはじめた。 これでマンパワーがあれば、やがて他の新興国のように街全体が近代的に発展するのも時間の問題だろう…。 そんなことを考えながら、空港から市街地へと向かうトヨタ・エティオスセダンのタクシーから車窓の風景を眺めた。 ▲日本車の進出も大きい。手前がトヨタ・エティオス。奥がトヨタ・イノーバ エティオスは2011年からインドをはじとしたBRICs諸国へとデリバリーが始まったモデルで、2021年まで10年もの間販売されていたロングランモデルだ。 発売されてすぐの頃、ニュース記事に「気温の高い国で販売される同車種は、運転席に乗り込んだ瞬間に顔へと風を浴びられるように、大き目の丸型ルーバーを装備した」という記事を読んだ記憶がある。 当時は「デザインや設計にもさまざまな観点があるものなんだな」と感じていたものだが、蒸し暑いインドの気候のなか、ドライバーがまさに心地よくエアコンの風を浴びているのを見て、一人後部座席でほくそ笑んでしまった。 空港からニューデリーの駅前までは約50分ほどかかる。 ホテルにはギラギラの電飾が飾られ、四方八方からクラクションの音を響かせあう。 あまりにもひっきりなしに鳴らすので、インドのクルマは”クラクション自体”が故障することもあるそうだ。車両と車両の間はギリギリまで詰めてすぐに渋滞になるが、不思議なものでさほど事故を起こしている場面には遭遇しなかった。 ネットで有名な動画に、クルマが往来する車道を平然と渡っていくインド人の映像を見たことがある。 一体そのバランス感覚はどこで培ってくるものなのかはまさにインドの不思議のひとつだ。 実際にインド人に手を繋いでもらいながらたくさんの車が行き交う道を渡ってもらうと、止まったり怯むことなく平然と道を渡り切ってみせてくれるので、とても印象的な体験だった。 話を戻そう。勃興著しいインド市場。人々と経済が豊かになれば、当然のように欲されるのはクルマだ。 10年以上前、インドの大手現地メーカーのタタ社が10万ルピー(当時のレートで30万円以下)で日本の軽自動車よりも小さい「ナノ」という自動車を発売したのは衝撃的なニュースだった。 自動車とスクーターの中間を補うようなモデルだったが、都市部のニューデリーで現地の男性ドライバーにタタ・ナノの話を伺うと「ああ、あの小さいクルマね...悪くないけど、どうせお金を出して買うならセダンのほうが良くない?安全だし」とあっさり答えられてしまった。 日本のクルマ趣味人に聞かれた手前、自国の古いクルマに対して少し恥ずかしがって答えたようにも思われたが、実際ニューデリーの街中でタタ・ナノとすれ違う回数はそう多くなかったと思う ■ニューデリーにおける人気のジャンルとは? インドといっても非常に広い国であり、経済事情や産業によって必要とされるクルマは異なってくる。 インド国内でもいくつかの都市を見て回ったが、首都であるニューデリーではどんなクルマが流行っているのか。 世界の街角に生きているクルマの姿を切り取り続けている筆者目線で伝えていきたい。 街を見渡すとA〜Bセグメントのコンパクトカーの人気は絶大だ。 マルチスズキのアルト800をはじめ、現代・i10シリーズやタタ・TIAGOなどファミリーから若者、ビジネスカーとして使われる個体まであちこちにいる。 ワゴンRなども多数見かけるが、新車価格が日本円で50万円台から用意され、まさにエントリーカーとしての立ち位置を担い続けているアルトおよびその競合車種が一番の人気といって良いだろう。 ここ数年ではコンパクトカー派生のSUV系の人気が、各メーカー猛威をふるっている。 スズキでいうとAセグメントにあたるエスプレッソがそうだ。 車体は3565mmで軽自動車の寸法を僅かに伸ばした程度であるが、隆々としたボディワークはユニークだ。 海外勢だとルノーやヒュンダイからも同様の車種がリリースされ、街中ですれ違う機会が増えている。 特にポップなデザインは若者需要も巧みに掴み取っており、趣向をキャッチするのが上手いと感じる。 次いでセダンの台数もかなりを占めているように感じる。 これはタクシーで使用されるセダンの数が多いことにも由来するが、これからさらに大きく成長していくインド市場のなかで、”ちょっと良いクルマ像”を追い求めて購入するユーザーが多いことを象徴しているかのようだ。 とはいえ、海外のプレミアムカーであるメルセデスやBMWに関しては見かけると“いかにもお金持ち!”といった印象が強い。 街中で多く見かけるのはマルチスズキ・スイフトディザイアやタタ・Tigor、ヒュンダイ・AURAなどA~Bセグのコンパクト3BOXだ。 ハッチバックにノッチをつけたスタイリングはまさにインド市場的であり、愛嬌を感じさせるデザインだ。 しかし近年では、ハイグレードにもなるとディスプレイオーディオなど上級な装備の設定があり、内装色やパネル類にもこだわりを感じさせる”イイクルマ感”がしっかりと演出されていてなかなかに侮れない。 車種によってはバイフューエルエンジンも用意され、エコ・パフォーマンスに訴求するモデルも多い。 ここで旧車王ヒストリアの読者の皆さまには残念なお知らせだ。 インドでは排ガス規制である「バーラト・ステージⅥ」が実施され、古いクルマは以前よりいっそう姿を少なくさせつつある。 2020年時点でもマルチ・スズキ製のエスティーム(スズキ・カルタスエスティームのインド版)は見ることができたが、台数を減らしているであろうことは街中ですれ違う台数の少なさからも見受けられる。 インドにおけるタクシーの顔だったヒンドゥスタン・アンバサダーも2011年にタクシーとしての使用が禁止され、街中での遭遇回数はめっきりと少なくなっている。 2014年に販売が終了する頃までいすゞ製のディーゼルエンジンが積まれていたりなど、意外なところで日本メーカーとの繋がりがあるが、ヤングタイマーになる前に個体自体が数を減らしてしまうのかもしれない。 ■インドで出会う古いクルマたち! ・・・と、インドのモータリゼーションは先述の通り環境規制なども相まって意外にも新しいクルマが多いのだが、さまざまなブランドが業務提携などを行い古くから製造を続けてきた「近年まで作り続けられている旧型車」が穴場的な存在だ。 例えばアショック・レイランド製の「ドスト」という小型トラックは2011年から2016年まで製造されている比較的新しい車種だが、日本では1985年に製造が開始されたC22型のバネットをベースとしているものだ。 クルマ好きの読者ならば写真をみれば一目瞭然だが、フロントエンドを新造していながらも、キャブはバネットの面影を色濃く残している。 旧スワラジ・マツダを引き継いだSML・いすゞ社からは1982年リリースのマツダ・パークウェイが長きに渡り製造され続けていた。 日本ではほぼ見かけることがなくなったパークウェイだが、インドではさまざまなボディタイプがあり、少なくとも2020年のデリーショーではパンフレットが配布されている。 バスボディの世界は根が深い...と思わざるを得なかった。 もちろんトラックも多数現存している。 ▲手前から三菱・パジェロスポーツ、旧スワラジ・マツダ(現SML・いすゞ)のトラック、奥にマルチスズキ・ZENが見える マルチスズキからは80年代のスズキ・キャリーをベースとしたオムニバスが2019年まで販売されており、いまだに街中で見かける。 渋滞のなかを救急車仕様のオムニバスが走っていくのを何度も見かけたが、日本の高規格救急車の姿に見慣れている自分としては、あの小さなボディでどんな搬送業務が行われているのかは未知の世界だ。 後継車種に当たる「イーコ」は1998年リリースのエブリィ・プラスを基本としたものだ。 現在でもマルチスズキにて新車としてラインナップされている。 今でも新車で買える日本の90年代車としては徐々に希少な存在になってきた。 現在では中国資本のブランドも数多く参入し、選択肢が増えていくインド市場。 キャッチアップに優れたニューカマーと熟成されたモデルが入り乱れる街中のモータリゼーションの風景は、今後さらに混沌を極めるだろう。 まだ、インドでは庶民的なクルマに”レトロ”や”クラシック”をありがたがるという概念は薄いだろうが、今後は現在の中国や韓国のようにレトロフューチャーの波がいずれやってくるのかもしれない。 逆にその頃、日本のセルボ・モードや初代MRワゴンにインドから熱いラブコールがかかったりしたら面白いのだが…。 これからの未来、インドにどんなクルマ趣味が広がっていくのか、今から期待だ。 ■新刊のお知らせ 筆者は自費出版、いわゆる同人誌というものを制作している。 世界の街角を行くクルマの姿をひたすらに撮り続ける本「世界まちかど自動車シリーズ」も新作のインド編で5作品目だ。 まさに今回の記事の延長線でありながら、さらにディープな内容になる予定である。 興味のある読者の方はぜひ、以下のURLより確認していただきたい。 ●インドじどうしゃ #世界の中心編 著:TUNA・サークルINPINE2022年12月31日発売https://inpine.booth.pm/items/4418054

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