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旧車の魅力と知識

100万円で購入出来るロータリー?マツダ RX-8の中古車は今がチャンス!
旧車の魅力と知識 2020.09.28

100万円で購入出来るロータリー?マツダ RX-8の中古車は今がチャンス!

旧車バブルやスポーツカーの価格高騰が騒がれている今日この頃ですが、そんな中に100万円程度で購入出来てしまうロータリースポーツが存在します。その車は、最後のロータリー車「RX-8」 であり、ここではRX-8が評価されない理由や中古車選びのポイントなどについてご紹介させていただきます。 RX-8の前に立ちはだかるRX-7(FD3S)の厚い壁 昨今の旧車・ネオクラシックカーブームは、一部の車種で3000万円を超える取引が行われるなど、その勢いは留まるところを知りません。そんな中でロータリーの代表的な車種である3代目RX-7、通称エフ・ディー(FD)が高値で取引されていることは言うまでもありません。 ところが、最後のロータリーエンジン搭載市販車であるRX-8が100万円前後で購入出来るという異常事態が発生しているのです。もちろん、RX-7が高値で取引される理由には、日本一美しいと言っても過言ではないエクステリアデザインやストリート仕様でも500馬力オーバーが狙える13Bロータリー・ターボなどがあります。また、RX-8の価格の安さの背景には、環境を優先させてNAロータリーにしなければならかったという事情があったのも、また事実です。 しかし、いくらRX-8の魅力がRX-7に劣ると言っても、トルセンLSDが標準のタイプSを購入すれば何もいじらずにドリフトが可能なポテンシャルを持ちあわせており、何しろ高年式のロータリーが購入出来ることは、RX-7では絶対に手に入れることの出来ない大きな魅力のひとつなのです。 そのことにいち早く気づいた若い世代のユーザーが、中古車価格の安さを武器にカスタマイズやサーキット走行などを楽しんおりますが、皆共通して言えることはロータリーエンジンの魅力に取り憑かれていることです。さらに言えば、旧車・ネオクラシックカーのスポーツカーの歴史を振り返れば、購入から何年か後に価格が高騰することはほぼ間違いのない事実と言えます。 ポルシェやベンツと真っ向勝負の末にルマン24時間耐久レースを制した伝説の車「マツダ 787B」は、総排気量2600cc(654x4)のNA4ローターでした。つまり、RX-8のNAロータリーには、RX-7では味わうことが出来ない魅力があり、ロータリーエンジンにとってターボが全てではないということです。 RX-8の中古車選びのポイント RX-8の中古車を選ぶ際の注意点は、2008年にマイナーチェンジが行われていることを頭に入れておくことと、グレードごとの装備や違いを理解することです。 まず、マイナーチェンジに関しては、エクステリアデザインやエンジンの仕様が大きく変更されており、一般的には無難に後期型を選びましょうという話しになります。ところが、この世代のスポーツカーは、マイナーチェンジの際にエンジンをデチューンする場合があり、RX-8もこれに当てはまります。具体的には、ベースグレードは210ps→215psとなっておりますが、250psのタイプSはレギュラーガソリンを使用してしまった時の対応幅を拡大させたなどの理由により、何と15psもパワーダウンしてしまったのです。したがって、前期型のタイプSも十分に魅力的と言えるのです。 次にグレードに関しては、ざっくりと言ってしまえば、ドリフトまでこなすトルセンLSDが標準装備のタイプSか、あくまでロータリーの雰囲気を楽しみたいベースグレードかのどちらかになりますが、カスタマイズやチューニングを考えるのであれば、グレードにこだわる必要はなく、「乗りたいと思える一台」を探すことが最も大切になってくるのかもしれません。それに付随して、やはりオーバーホールが必要なロータリー車ですので、走行距離はなるべく少ない方がいいでしょう。 最後に、マツダ車は基本的に楽ナビなどの社外ナビが取付出来ません。そんなお悩みには、「カナック(Kanatechs)品番:TBX-T003R カーナビ/オーディオ取付キット」が解決してくれますので、参考にしていただければ幸いです。 [ライター/旧車王編集部]

乗り手を選ぶ硬派な軽量コーナリングマシン!RX-7 FD3Sの中古事情とは
旧車の魅力と知識 2020.09.01

乗り手を選ぶ硬派な軽量コーナリングマシン!RX-7 FD3Sの中古事情とは

世界で唯一のロータリーターボエンジンを搭載し、コーナリングを極めることにこだわった軽量な車体。ハイパワーでカッコいいスポーツカーは数あれど、RX-7 FD3Sほど多くのファンを魅了し、唯一無二のポジションを築いた国産スポーツカーはないかもしれません。 今回は、日本のみならず世界中に多くのファンが存在する、マツダ RX-7 FD3Sの魅力と中古車事情についてお話していきます。 世界で唯一のロータリーターボエンジンを搭載した究極のハンドリングマシン RX-7 FD3Sは、マツダが世界で唯一市販化と量産化に成功したロータリーエンジン(13B型)を搭載し、3代目RX-7として1991年にデビュー。軽量コンパクトなエンジン特性を活かしたフロントミッドシップレイアウトにより、理想的な前後50:50の重量配分と、1.3トンにも満たない車両重量が最大の武器でした。 ライバルの当たる日産 GT-Rやトヨタ スープラなどがハイテクとエンジンパワーで速さを求める中、RX-7 FD3Sは軽量なボディを生かした究極のハンドリングマシンとして開発。その素直でシャープなハンドリングは、乗り手を選ぶと言われるほどで、まさにピュアスポーツを名乗るにふさわしい運動性能を誇ります。 まさにプレミア価格で取引されるRX-7 FD3S 現状ではロータリーエンジン搭載の最終モデルとなるRX-8をはじめ、モーターのように滑らかでリニアに反応するロータリーエンジンのファンは多くいます。また、RX-7 FD3Sだけでなく、90年代の国産スポーツカーは、アメリカのいわゆる「25年ルール」によって、ここ数年人気が上昇。その結果、日本市場から輸出される台数が増えるため、中古車価格が高騰しています。 大手中古車検索サイトで、2020年8月の掲載台数と価格を見ると全国で86台しかなく、年々その希少性が上昇していることがわかります。また、もっとも安い個体で178万円で、単純な価格だけ見ても十分高額ですが、年式は2000年で走行距離は20万km超え、しかも修復歴あり。一般的な中古車では考えられないほど高額で取引されています。 理想の中古車は1991年以降の5型と6型 RX-7 FD3Sの特徴としてあげられるのは、初期型から最終型である6型までエンジンパワーが大きく違うことです。1991年の初期型から1995年までの3型の最高出力は255馬力(MT)、1996年の4型は265馬力(MT)、そして、1991年以降の5型と6型は、自主規制の上限である280馬力となります。 また、エンジン以外のサスペンションはボディ剛性なども、年式が新しくなるほど進化しており、購入するのであれば、できるだけ新しい年式のモデルを狙いたいところです。 中古車選びのポイントは修復歴と圧縮比 RX-7 FD3Sはチューニングベースとして人気があるため、当然ノーマル状態の個体を探すのは至難の業。また、修復歴ありであることも多く、中古車選びは慎重に行いたいところです。 加えて、ロータリーエンジンは年式が古くなると、圧縮抜けによってエンジンパワーが低下しやすいという弱点があります。これはロータリーという特殊な構造による弱点であるため、どんなにメンテナンスに気をつけていても避けることはできません。 唯一の対処方法は、エンジンの分解。個体差はありますが、一般的には10万km程度を目安に分解(オーバーホール)を行うのが理想的です。そのため、RX-7 FD3Sを購入する場合には、必ず整備歴を確認し、修復歴の有無と合わせて、「オーバーホールされているか」「圧縮圧は正常か」といった内容を確認するようにしましょう。 リセールバリューは超優良!ただし維持費と売却額のバランスがポイント 価格が高騰しているRX-7 FD3Sは、今後大きく中古車相場が下がる可能性はほとんどありません。そのため、これから売却を考えている方にとっては、焦って売却先を決めず、キチンと価値を理解し、正当な価格で買い取ってくれる業者を探しましょう。 ただし、RX-7 FD3Sは先述したように走行距離が増え、年式が古くなるほど維持費が掛かかりやすい車種。維持していくための費用と売却額のバランスを考えながら、慎重に検討したいところです。 [ライター/増田真吾]

オープンエアと超高回転NAエンジンの快感!ホンダ S2000の特徴と中古車事情
旧車の魅力と知識 2020.08.20

オープンエアと超高回転NAエンジンの快感!ホンダ S2000の特徴と中古車事情

燃費が良く安全、それでいてエンジンは低回転から最大トルクを発生して乗りやすい。近年販売される車種のほとんどはとにかく優秀で良くできた車ばかりです。しかし、優秀過ぎるが故、操る楽しさやエンジン回転数に伴って加速する気持ちよさが半減してしまったと感じている方の少なくないと思います。そこで今回は、ホンダが世に送り出したピュア中のピュアなスポーツカー、S2000の特徴と中古車事情についてお話していきましょう。 速く走ることを宿命づけられたホンダのFRスポーツ ホンダ S2000は、本田技研工業創立50周年を記念して開発されたFRオープンスポーツカー。ホンダとしては約29年ぶりであったことから、大きな話題となりました。 もともとVTECエンジンで名をはせていたホンダらしく、搭載されるF20C型 直列4気筒2.0L DOHC VTECエンジンは、最高出力250馬力、最大トルク22.2kgmを発生。許容回転数は9000rpmと、市販車としては異例の超高回転型エンジンで、どこまでも回りそうなエンジンフィールが大きな特徴です。トランスミッションは6速MTのみ、サスペンションも速く走ることだけを考えて開発され、2005年11月まで製造された前期型は、乗り手の腕を選ぶとまで言われていました。 一方、2005年年末以降の後期型は、エンジンはアメリカ向けに開発された2.2L(F20C型)に変更され、最高出力は242馬力、許容回転数は8000rpmに引き下げられます。しかし、その分低中速トルクが厚くなり、街中での扱いやすさが向上。さらにサスペンションチューニングも見直されたことで、前期型よりもマイルドで誰でも乗りやすいスポーツカーに進化しています。 流通台数も少なく新車価格超えは当たり前! S2000に限らず、90年代に発売されたスポーツカーの中古車相場は軒並み高騰しています。その中でも、S2000の中古車相場は特に高騰しており、2020年8月現在の大手中古車検索サイトでもっとも安い車両は、1999年式で走行距離は19.3万kmの128万円(車両価格、消費税別)。20年以上前の車両で、走行距離が20万kmに迫っていることを考えると、かなり異例であることがわかると思います。 また、2006年以降の後期型はさらに高く、修復歴無しで3万km以下の低走行距離車となると、新車価格を上回る値付けがされている、もしくは「応相談」となっているほどです。 走り倒したいなら前期型、気持ちの良いセカンドカーなら後期型 そんなホンダ S2000を購入したいのであれば、できるだけ早く購入することをオススメ。ここ何年かの値動きを見ていると、ほぼ横ばいで推移しているものの、掲載台数は明らかに減少しています。つまり、当然のことながら程度のいい個体、もしくは、価格が安い個体からどんどん売れているため、時間が経てば経つほど選べる候補が少なくなってしまいます。 オススメの選び方としては、S2000を購入後、サーキットなどに持ち込んでスポーツ走行を楽しみたい方なら、直しながら乗ることを前提に2005年11月以前の前期型。特にサーキットには行かないが、気持ちよく走れるスポーツカーを探しているなら後期型がオススメです。 狙いはガラススクリーンの2001年以降!ただし修復歴車は慎重に オープンカーであるS2000のウイークポイントはやはり幌。雨漏れはある程度覚悟しなければいけませんし、通常のクーペとは違い、走行音はかなり大きめです。また、購入するなら、リヤスクリーンがガラスに変更された2001年以降を選びましょう。 そして、やはり注意しなければいけないのが修復歴車の存在。一口に修復歴と言っても、損傷の程度は大きく違います。そのため、購入後に発生するトラブルも予想ができず、いくら安いからとは言え絶対におすすめできません。 ただし、S2000は性格上、他車種に比べ修復歴ありの比率がやや高めで、2020年8月の掲載台数で言えば、156台中61台が修復歴あり。そのため、どうしても手に入れたいのであれば、修復歴車も候補にせざるを得ないかもしれません。その場合は、販売店が信頼できるかどうかを見極め、購入後も頼りにできる整備工場や専門ショップを見つけておくようにしましょう。 今後相場が下がる心配なし売却先選びが重要 ここまでお話ししたように、S2000の中古車相場は、かなり高いところで安定しています。また、それだけ高騰しているにも関わらず、コンスタントに台数が減っているところから見て、需要もかなりあると言うことがわかります。また、今後相場が大きく落ちる可能性はほぼないと言っていいでしょう。 そのため、これからS2000の売却を考えているなら、焦らなくてもそれなりの価格で売却することができそうです。しかし、だからこそきちんと評価してくれる店舗を見つけることが最重要ポイント。相場が落ちる可能性が極めて低い車種であるため、焦らずじっくり売却探すことがオススメです。 [ライター/増田真吾]

4ドアになってもFF最強!FD2型シビックタイプRの中古車事情とは?
旧車の魅力と知識 2020.07.29

4ドアになってもFF最強!FD2型シビックタイプRの中古車事情とは?

現在、低燃費と維持費の安さが魅力の軽自動車やコンパクトカー、市捨てオシャレで使い勝手に優れたSUVが大人気となっています。そんな中、新車販売はほとんどされていないものの、根強い人気を誇っているのがスポーツカーです。そして、スポーツカーの中でも、とりわけ小排気量のスポーツカーは、かつて国産メーカーが得意としていたジャンル。そんな小排気量国産スポーツカーを牽引してきたのが、ホンダシビックです。 今回の記事では、小排気量国産スポーツカーで頂点に君臨していたといっても過言ではない、ホンダ FD2型シビックタイプRの中古車事情についてお話していきます。 FD2型はNAシビック最速で最後のタイプR “シビックタイプR”としては3代目であるFD2型は、それまでのコンパクトな5ナンバーハッチバックではなく、2007年まで販売されていた2代目インテグラタイプRの後を継ぐように4ドアセダンとして同ねんにデビュー。エンジンは先代と同じ2.0LのK20型ですが、吸排気系の見直しや圧縮比の向上などにより、225馬力になり、先輩であるインテグラタイプRや、上位車種であるアコードユーロRをもしのぐ最高出力になっています。 開発者の話では、もともとFD型シビックにはタイプRを設定する予定はなかったとのことですが、タイプRを望む声が多かったことから開発に着手したのだとか。先代で不評だったハッチバックや4WDを捨てFFの4ドア、そして3ナンバーとなったことで、結果的に総合的な運動性能が向上。さらに、次期4代目シビックタイプR(FK2型)が発売されるまで、約4年の空白があったことや、エンジンがVTECターボになったことから、NA VTEC最速のFF車として通好みのタイプRとして知られています。そのため、2010年の販売終了後には中古車相場が高騰し、さらに、車両盗難が大きな問題になるほどの人気を誇っていました。 中古車相場はかなり高騰!400万円を超える個体も 販売が2010年に終了から、10年以上が経過しているにも関わらず中古車相場は高めに推移。2008年以降で走行距離が5万kmを下回るような個体の場合、当時の新車価格を超える300万円以上のプライスがつけられています。 また、ホンダのタイプRと言えば、ややクリーム色がかった“チャンピオンシップホワイト”が定番で、新車販売台数を見ても約7割のユーザーがチャンピオンシップホワイトを選ぶほどです。根本的に台数が多いというのもありますが、中古車相場で見てもチャンピオンシップホワイトの人気は高く、他色に比べやや高い値付けとなっています。 価格重視なら“白”以外のライトチューンがオススメ 少しでも購入費用を抑えて、FD2型シビックタイプRを購入したいのなら、人気のチャンピオンシップではないボディカラーを探すと良いでしょう。ただし、もともと流通量が多くない(2020年7月:大手中古車サイト掲載81台)ため、根気よく探すことが大切です。 また、チューニングベースとされることが多い車種であるため、ノーマル状態かショップのコンプリートカーが高くなる傾向があります。そのため、マフラー+ホイールといった、手の入り過ぎてないライトチューンが価格的にもお買い得です。 事故車はかなりお得でも手を出してはいけない とにかく中古車相場が高値で推移している、FD2型シビックタイプRですが、修復歴車は相場よりもかなり安い価格で販売されています。ですが、いくら安いからと言って、修復歴車の購入は絶対におすすめできません。 もちろん、車に詳しい、または車業界にお勤めという方は別として、一般の方が修復歴ありの中古車を購入するのはかなりリスクを伴います。 修復歴と一口に言っても、修復歴に該当する箇所をほんの少し直しただけのものから、大きく骨格が歪むほどの損傷を負ったものまで幅広く、修復の程度を完璧に見極めることはほぼ不可能なのです。 相場より安く買えたとしても、購入した後に「まっすぐ走らない」「1輪だけタイヤが異常に減る」など、修理のしようがない不具合が出てくる可能性が十分にあります。したがって、安いというだけの理由で修復歴ありの個体を購入するのは、絶対にオススメできません。 リセールバリューはかなり高く「平成スポーツカーバブル」 FD2型シビックタイプRに限らず、今1990年代から2010年に販売されていたスポーツカーの中古車相場が驚くほど高騰しており、もしも、手元に曹宇高距離が5万km以下で、全くチューニングしていない個体を持っていたなら、間違いなく新車購入価格並みの値段で売却できるでしょう。 それほど、この年代のスポーツカー人気は凄まじく、「平成スポーツカーバブル」ともいえる状態。これまで、“資産”という見方が強かった高級輸入車のように、持っていても価値が下がらず、場合によっては港ニュ価格よりも高く売れる可能性があるのです。 とは言え、ファッションと同じように、車業界には大きな流行の波が存在するもの。現在新車販売では、軽自動車やコンパクトカー、SUVが人気となっており、新車で買えるスポーツカーはほとんど存在しません。その「買いたいのに買えない!」という不満にも似たニーズの反動として、高性能を売りにしていた2010年くらいまでのスポーツカーが見直され、中古車相場を高騰させる大きな要因の一つになっているのです。 もちろん、FD2型タイプRは車としてのバランスも良く、ノーマルでも十分い運転を楽しめる車であり、今後大きく価値が下落する可能性は低いでしょう。しかし、現在のようなバブルがいつまで続くのかは未知数であるため、もし売却を考えている方は、複数の見積もりを取ったうえで、早めの売却を考えても良いのかもしれません。 旧車を買い続けて20年以上!目利き鑑定士の納得買取なら旧車王https://www.qsha-oh.com/ [ライター/増田真吾]

新型が出る今が買い?150系ランドクルーザープラドの中古車事情
旧車の魅力と知識 2020.07.28

新型が出る今が買い?150系ランドクルーザープラドの中古車事情

日本を代表する自動車メーカーである「トヨタ」の中で、もっとも長い歴を持ち、全世界から常に人気のランドクルーザー。そんなランドクルーザーの血統を受け継ぎ、より街中での使い勝手を優先させ、ライトデューティ用途として開発されたのがランドクルーザープラドです。 現行型である150系は、2009年の発売から10年以上が経ち、そろそそフルモデルチェンジがあるのでは?という憶測が飛び交う中、熟成しきった150系プラドの購入を考えている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、150系プラドの中古車事情と選び方について詳しくお話していきたいと思います。 兄貴分「ランドクルーザー」にも負けない悪路も行けちゃう高級SUV 2009年から販売されている現行型は、通称「150プラド」や「150系」と呼ばれ、“プラド”という名前になってから4代目に当たります。発売当初は、4.0LのV6と2.7L 直列4気筒のガソリンのみでしたが、2015年のマイナーチェンジにおいて、4.0L V6は廃止となり、その代わりとして新開発の2.8Lディーゼルエンジン(1GD-FTV)が登場。ランドクルーザーシリーズでは、約8年ぶりにディーゼルが復活することでも話題となりました。 兄貴分であるランドクルーザーに比べ小型で、ライトデューティ仕様であるとは言え、そこは天下のランクル一族。モノコックボディでは到底かなわないフレーム構造からくる堅牢性と、オンからオフまで対応する電子制御サスペンション(KDSS)、トラクションやABSの効きを最適化するマルチテレインセレクト(MTS)など、世界でも十分戦える悪路走破性能です。 加えて、木目パネルや本革シートを採用したグレードも存在し、国産SUV界の雄「ランドクルーザー」にも負けない高級感を備え、アメリカでも常に高い人気を誇っています。   性能が重要視される150プラドの中古相場は広め 2009年の発売から10年以上経過しているとは言え、その色あせることのない魅力に見せられ、これから中古車として150プラドの購入を検討している方も少なくないでしょう。そんな150プラドの中古車相場ですが、大手中古車情報サイトを見てみると、車両価格は約70万円から、ほとんど走行していない未使用車の600万円台までと幅広くなっています。 出品台数は全国で1,000台以上と比較的潤沢なため、時間に余裕をもってじっくり探すことで、予算に見合った納得の1台を見つけることができるでしょう。 デザイン重視なら前期型ガソリン、性能重視なら後期型ディーゼルがおすすめ 特徴としては、フェイスリフトされた2015年以降の後期型と前期型で価格が分かれており、デザインが気に入るのであれば前期型の2.7Lガソリンモデルがねらい目。さらに年式が2012年以前なら、車両価格200万円程度で、走行距離5万㎞程度の個体を見つけることができます。 また、もう少し予算があるなら、後期型の2.8Lディーゼルもおすすめ。ガソリンよりも燃料価格が安く燃費が良い(2.7Lガソリン:9.0km/L、2.8Lディーゼル:11.8km/L)ことに加え、最大トルク45.9kgmという大トルクは、車重が2トンを超える150プラドにとって大きな魅力です。 低年式でもご心配無用!でも下回りは要チェック 中古車を選ぶ際、やはり年式や走行距離は大切ですが、堅牢性と基本性能が売りの150プラドの場合、上記で触れた前期後期の違い以外で、あまり年式や距離を気にする必要はありません。それよりも、悪路に強いという性格上、降雪地域で好まれる傾向があり、融雪剤による下回りや足回りの錆には要注意。 また、他車種に比べて少ないものの、悪路走行を楽しむユーザーの少なからずいるため、リフトアップやオフロードタイヤを装着した個体の場合、下回りの損傷には十分注意しましょう。 また、キャンプをはじめとしたアウトドアユースはもちろん、仕事道具を積む実用車としても人気があり、内装の傷みやにおいには十分注意したいところです。 リセールバリューは国産車トップクラス ランドクルーザープラドは、どの世代であってもリセールバリューの高い車種として有名です。そのため、中古車で購入する側で考えた場合、状態のいい個体はどうしても割高に感じてしまうかもしれません。 一方、売却する側で考えれば、長年乗ってもしっかり値段が付く車種であるため、仮に中古車で購入したとしても、次の買い替え(売却)であまり心配する必要がないとも言えます。 リエール価格だけでみると、ガソリンエンジン搭載モデルのがやや有利。とは言え、もともとリセールの高いことで知られるランドクルーザープラドですから、ディーゼルエンジン搭載モデルであっても、それほど過度な心配をする必要はありません。 ランドクルーザーを買い続けて20年以上納得の高価買取ならランド王https://www.qsha-oh.com/landcruiser/ [ライター/増田真吾]

MR2(SW20型)の中古車は買いと言えるのか?迷車と言われる理由についても解説
旧車の魅力と知識 2020.07.27

MR2(SW20型)の中古車は買いと言えるのか?迷車と言われる理由についても解説

MR2は、1984年に登場した国産車初の市販ミッドシップスポーツです。1989年にフルモデルチェンジが行われ、1999年まで販売された15年の歴史を刻んだトヨタが誇る名車です。一般のユーザーが手に届く価格でフェラーリなどのスーパーカーと同様のミッドシップレイアウトを実現したバブル時代だからこそなし得たスポーツカーでした。とくに、現代でも通用するポテンシャルを持っていると言われる2代目であるSW20型は、ネオクラシックカーブームの後押しもあり、今なお高い人気を誇っています。 SW20型は、なぜ「迷車」と言われるのか? MR2のSW20型には、有名なエピソードがあります。それは、一般的には高い評価を得ているSW20型ですが、「迷車」と呼ばれるくらい初期型の出来が酷く、2型以降のモデルとは全く評価が異なることです。具体的には、MR2の初のモデルチェンジはデザイン重視に振りすぎたと言われており、そのためボディ剛性不足に陥ってしまいました。それ以外にも、フロントショックアブソーバーのストローク不足、フロントサスペンションのキャスター角不足、見た目もいまいちだった14インチのタイヤ&ホイールサイズなどの問題があり、元々ピーキーな特性のミッドシップレイアウトにもかかわらず、初期型は「あ、やばい」と思った時にはスピンしていると言われるくらい、そのピーキーさを助長している車となってしまいました。しかし、2型以降は弱点と言われたピーキーさはほとんど影を潜め、15インチタイヤ&ホイールなどによる見た目の変更もあり、高い人気を得ることが出来たのです。 MR2(SW20型)の中古車を上手に買うためには MR2(SW20型)の中古車を購入する際に重要なことは、2型以降を選ぶということです。理由は前述の通りですが、最近では殆ど中古車を見かけなくなってしまったので、その点を心配する必要はないと言えるでしょう。それよりも、3型以降のターボのGT系とVVT-i(可変バルブタイミング機構)化により200馬力の出力を得たNA・2Lの5型のGリミテッドを比較するユーザーが多いはずです。仮に、250万円前後で購入を考えた場合に、この2つのモデルの間には少なくても4~5年の開きがありますので、非常に悩みどころと言えるです。もちろん、5型のターボを買えれば一番良いのですが、最近の相場では優に300万円を超えてきます。 MR2(SW20型)と言えば、ターボのGT系を思い浮かべる方がほとんどだと思いますが、25年以上経過してしまっている個体も多く、距離なども含めて良い状態が望めなくなっているのが現実です。なおかつタマ数も極端に少なくなってきているため、購入にあたっては相当な苦労を覚悟しなければなりません。それに対して、5型のGリミテッドは比較的走行距離が少なく状態が良い個体が安価で手に入ります。最終型の5型ですので、年式が新しいことは言うまでもありません。現行の86/BRZが200馬力程度のことを考えれば、200馬力のNAエンジンは十分に魅力的です。「MR2(SW20型)の5型をNAであまりお金をかけずに楽しむ。」これが、旧車王からの提案であり、これからのMR2(SW20型)の楽しみ方かもしれません。 [ライター/旧車王編集部]

年式の古いランクルは車検NG?今一度押さえておきたいNOx・PM法とは
旧車の魅力と知識 2020.06.23

年式の古いランクルは車検NG?今一度押さえておきたいNOx・PM法とは

ランドクルーザーはトヨタでもっとも歴史のある車種であり、国内のみならず世界中にファンがいる日本を代表する車種です。ところが、年式の古いランドクルーザーは、 NOxPM法の規制により、主に首都圏や大都市で登録することができません。(車検が通せない) そこで今回の記事では、NOx・PM法についておさらいし、古いランドクルーザーとどのように付き合っていけばよいのかについて解説していきます。 NOxPM法とは RVブーム全盛期に販売されていたランドクルーザー80や70、さらには60や40といった往年のランドクルーザーは今も根強い人気を誇る車種です。また、近年80年代~90年代のややレトロなデザインが見直されはじめ、これから古いランドクルーザーの購入を検討している新規ユーザーも増えています。 ところが、80年代~90年代のランドクルーザーは、主力エンジンがディーゼルです。そのため、冒頭でも述べたように、NOx・PM法の規制により、登録はおろか、継続検査(車検)を通すことすらできません。 NOx・PM法とは、正式名称「自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法」と言い、1992年(平成4年)6月に公布、2007年に改正されています。 規制対象となっているのは、直接人体に悪影響を及ぼすとされる窒素酸化物(以下:NOx)と、粒子状物質(以下:PM)です。 対象地域 NOx・PM法の規制対象地域は、東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、愛知県、三重県、大阪府、兵庫県。(※市区町村により対象外地域も含まれます。)見ていただく分かる通り、主に大きな工業地帯を抱え、なおかつもともとの交通量が多い地域が規制の対象地域となっています。 規制に適合しているランクル では、これからランドクルーザーの購入を考えた場合、どの年式以降を狙えば良いのかについてお話しします。ディーゼルエンジンを積んだランドクルーザーで、今現在(令和2年)でも問題なく使用できるのは、2015年式以降のランドクルーザー150プラドか、復刻版ランドクルーザー70のみ。残念ながら最上位クラスのランドクルーザー100や200には、そもそも規制に適合した日本向けディーゼルエンジンモデルは販売されていません。 しかし、悪路や山道をよく走る方にとって、粘り強いトルクが魅力のディーゼルエンジンモデルは是が非でも乗りたい、乗り続けたいというのが本音でしょう。 そこで、年式の古いディーゼルのランドクルーザーを乗り続けるための方法について解説します。 規制対象から適合に替える方法 まず先にお伝えしておきますが、NOx・PM法が施行された直後、規制地域外の住所で登録する、通称「車庫飛ばし」という方法が横行していました。確かに、規制地域外であれば現在でも登録することは可能ですが、れっきとした違法行為であり、実際に逮捕者も出ているため、絶対に行ってはいけません。 正規の方法で現在の法律に適合させるには、排気ガス浄化装置を取り付けるか、エンジンを乗せ換える必要があります。 排気ガス浄化装置とは、主にPMの浄化を目的としたDPFやDPRなどと呼ばれる装置で、ランドクルーザー40や60といった古い年式のディーゼルであっても、技術的には適合させることが可能です。 しかし、単に装置を取り付けるだけではなく、燃料系の再調整や交換、さらに適合させるためには新たに排気ガス検査を受ける必要があり、短く見積もっても2~3か月掛かります。 また、適合するエンジンに載せ換えるという方法もありますが、これはある意味大掛かりなカスタムと同じで、本来の味を大きく損なうことは確実です。 そして何より、どちらの方法も100万円以上の費用は覚悟しなければならず、よほどの愛着がなければ現実的な方法とは言えません。 まとめ ディーゼルエンジンの持つ粘り強く太いトルクはもちろん、ディーゼルエンジン特有の振動もファンにとっては大事にしたい要素。しかし、私たちの住む地球環境も無視できない問題であり、今後益々古いランドクルーザーをはじめとしたディーゼル車を乗り続けることは難しくなっていきます。 もし、費用をかけてまで乗り続けることが困難であるなら、専門知識と豊富な流通経路を持つ、旧車王をはじめとした専門店への売却をおすすめします。 現在では、先に述べたNOx・PM法の規制地域以外では、今でも古いランドクルーザーのディーゼル車でも使用することが可能です。車は走ってナンボ。規制地域外に住む新たなオーナーに託すのも決して悪い選択ではありません。 ランドクルーザーを買い続けて20年以上納得の高価買取ならランド王https://www.qsha-oh.com/landcruiser/ [ライター/増田真吾]

ランクル70で後悔しないで!再販で話題のモデルの魅力&欠点
旧車の魅力と知識 2020.06.15

ランクル70で後悔しないで!再販で話題のモデルの魅力&欠点

ランドクルーザーは日本のみならず、世界中から支持されるトヨタを代表する人気車種です。そんなランドクルーザーの中でも特にファンの多いモデルが、1984年から2004年まで製造された通称70系ランドクルーザー。そして、70系誕生30周年を記念して期間限定で再販され話題となりました。 今回は、そんな大人気モデルであるランドクルーザー70の魅力と特徴、そして、注意点についてご紹介していきたいと思います。 歴代ランクルの中でもファンの多い70系 ランドクルーザーがプロアマ問わず幅広いユーザーから支持されている理由は、信頼性、走破性、耐久性に優れているからにほかなりません。もちろん、高級感を加えた80系からの系譜であるワゴン系も魅力的ですが、本来のラフロード性能を求めるという場合は、やはり通称ランドクルーザー70と呼ばれる“70系”への支持が根強い傾向にあります。 本格的な四駆だからこそのメリットとデメリット ランドクルーザー70が人気を集める理由はいくつかありますが、やはり直線基調の角ばったエクステリアデザインという方がもっとも多いと思います。ラフロードでの走破性や信頼性に重きを置くランドクルーザー70は、現代の車のように空気抵抗や燃費性能やオンロードの走行性能を求めていません。 そのため、目線の高い乗車位置や角度の立ったフロントウインドウといった、ややレトロにも感じるデザインになっています。 よじ登る車高には要注意 ほぼ丸みのない形や高い車高によって見切りも良く運転がしやすく、さらに見晴らしが良く運転していても気持ち良いという特徴があり、この特徴はランドクルーザー70だからこそ味わえる大きな利点です。 しかし、ノーマルでも高い車高は利点がある一方、乗り降りし難いという欠点にもなります。背の低い方やお子さんはもちろん、高齢のご両親を乗せる方も、その高い車高は考え物。乗降性の良し悪しは、車にとって重要な要素であることを考慮すると、ランクル70はメインの車として使いづらいという方も居るでしょう。 ゆったり走れる優雅さの反面取り回しには要注意 ランドクルーザー70の魅力2点目は、優雅な運転フィールです。優雅と言っても高級セダンの柔らかいゆったりした乗り心地ではありません。やや高い視界とやや鈍感なステアリングによって、自然と飛ばしたいという気持ちが抑えられるのです。もちろん、もともとローギヤード設定ということもあり、速度を上げた分だけエンジン音もにぎやかになるということもあります。 俊敏な身のこなしと小回りは苦手 そんな四駆らしく、やや鈍感なステアリングフィールの要因は、ボールナット式ステアリングを採用しているため。近年のモデルではラック&ピニオン式を採用しているのに対して、ラフロードを走行することを想定して開発されたランクル70の場合、堅牢性を重視したボールナット式を採用しているのです。 このボールナット式ステアリングは、堅牢で構造がシンプルである一方、反応が鈍く、またハンドルの戻り(セルフステア)も良くありません。また、最小回転半径も大きく、道幅の狭い状況では取り回し性が良いとは言えないのです。 大排気量がもたらす余裕の走行性能とイマイチな燃費 車重があり、低回転の動力性能が求められるランクル70では、オリジナル、復刻モデル、どちらのモデルでも3.4L以上の大排気量エンジンを搭載しています。大排気量がもたらす豊かなトルクによって、さらに余裕を持った力強くたくましい走行性能を実現しているのです。 大排気量四駆は大食い まさに、レトロでやや大柄に見える出で立ちのランドクルーザー70には、ぴったりの大排気量エンジンですが、燃費が良くないという大きなデメリットがあります。もともと車重があり、大型タイヤを履いていることに加え、大排気量のエンジンを搭載するランドクルーザー70の燃費はお世辞にも良いとは言えません。 もちろん個体によってある程度ばらつきはありますが、街中での平均燃費は6~8km程度。さらに、復刻版ランドクルーザー70の使用推奨燃料はハイオクガソリンであるため、燃料代は大きな負担になるでしょう。 ランクル70の魅力は唯一無二!ただし無理は禁物 直線で四角いスタイリングはレトロな雰囲気、ランドクルーザー70には唯一無二の魅力があります。その魅力はほかの車種で補うことは難しいかもしれません。 ですが、現代社会に生きる私たちにとって、車は無くてはならない存在です。今回ご紹介した魅力や特徴と、デメリットを比較し、もしもあなたの生活にランドクルーザー70が合わない、もしくはかなり無理をしなければいけないのであれば、最新のSUVに乗り換えるのも決して間違った選択ではありません。 もちろん、それまで大切に乗ってきたランドクルーザー70を手放すのであれば、価値をしっかり評価してもらい、納得できる価格で買い取ってもらうこともお忘れなく! ランドクルーザーを買い続けて20年以上納得の高価買取ならランド王https://www.qsha-oh.com/landcruiser/ [ライター/増田真吾]

ユーザーの感性に突き刺さる!今注目されるパイクカーの魅力
旧車の魅力と知識 2020.06.01

ユーザーの感性に突き刺さる!今注目されるパイクカーの魅力

時に1980年後半から1990年代前半。当時の日本はいわゆるバブル経済のど真ん中の時代に、一大ムーブメントを巻き起こしたのが“パイクカー”です。そして近年、このパイクカーが注目を集めているのだとか。そこで今回は、現代の車には無い魅力を持ったパイクーカーについて振り返ってみましょう。 パイクカーは自動車メーカーが個性を尖らせたカスタムカー パイクカーのパイク(pike)とは“槍”や“尖った”という意味。つまりパイクカーとは“尖った車”となりますが、もちろん物理的に何かが尖っているわけではなく、コンセプトそのものが尖っていたという方が正しいでしょう。 詳しくは後半でご紹介しますが、当時人気とあったパイクカーは、安全性や走行性能、燃費という今では当たり前の性能よりも、とにかく個性的でポップなデザインを最優先して開発されました。そして、もともと販売されている既存車種をベースに、ボディ形状や内装を大幅にモディファイし、ベース車種が何なのかわからないほど。言い換えれば、パイクカーとは自動車メーカーが本気で開発したカスタムカーと言える存在です。 最新車種には無い魅力を持ったパイクカー パイクカーではありませんが、JB64型の新型ジムニーが販売されたことで、2世代前のJA11型ジムニーの人気が再燃し、中古車相場が上昇しています。そんなことからもわかるように、現在、最新車種には無いレトロな雰囲気を持った車種が見直されているのです。 また、パイクカーが注目されている理由は、現代では実現が難しい“デザインと発想の自由さ”にあります。例えば、現在の車種では必須な装備であるエアバックをはじめ、求められる衝突安全性能も現代の基準から見ればはるかに低く、その分自由なデザインを行うことができました。 さらに、姿勢制御装置やトラクションコントロールといった電子制御も義務では無かったため、手足を使って車を操る感覚が、最新の車には無い大きな魅力なのです。 とにかく話題になった代表的なパイクカー では、そんな今注目されている、代表的なパイクカーをご紹介しましょう。 日産 Be-1 パイクカーの最も代表的な車種と言っていい、日産 Be-1は、当時大衆車として大ヒットしていたK10マーチをベースに制作され、日本にパイクカーブームを巻き起こしたパイオニア的存在です。その人気は単なる車という枠を超え、東京青山にBe-1をテーマにしたアンテナショップが出現するほど。日産はBe-1のヒットを受け、同じK10マーチをベースにしたレトロなSUVのパオや、2ドアクーペのフィガロをデビューさせ、パイクカー3兄弟として人気を博しました。 日産 エスカルゴ 乗車として人気となったパイクカー3兄弟に続き、1989年から1991年の2年間だけ販売されたのが、パイクカー唯一のパイクカーである日産 エスカルゴです。VNパルサーバン尾プラットフォームを使用し、エスカルゴ=カタツムリという名前の通り、丸いキャビンや飛び出したヘッドライトが大きな特徴。見た目以上に広い室内を持ち、その姿が街中で注目を集めることでの宣伝効果も高く、受注生産であったにもかかわらず、2年間で約1万600台が販売されました。 トヨタ WiLL Vi バブル期のパイクカーブームには乗れなかったものの、トヨタにもかなり尖ったコンセプトのパイクカーが存在します。2000年にデビューしたトヨタ WiLL Viは、トヨタのほか、松下電器(現パナソニック)、花王、アサヒビール、近畿日本ツーリストの5社が立ち上げたWiLLプロジェクトのもとで誕生。初代ヴィッツをベースに、居住性や機能よりもデザイン最優先で設計され、その奇抜なデザインは大きな話題となりました。 スバル ヴィヴィオ ビストロ 1995年に登場したヴィヴィオ ビストロは、ヨーロッパの大衆車をイメージさせるレトロなデザインを採用。それまで、オーソドックスでやや地味なハッチバックの軽自動車に、お洒落なデザインを取り入れ大ヒット車種となります。ヴィヴィオ ビストロのヒット以降、ダイハツ ミラジーノをはじめとした「レトロテイストの軽自動車」の先駆け的な存在です。 まとめ 電動化やコネクテッド、そして自動運転など、今自動車業界は100年に一度の破棄的イノベーションの渦中にあると言われています。車が命を乗せ人々の生活を支える存在である以上、燃費や安全性は最も大切な性能です。 ところが、今回ご紹介したパイクカーには、突出した大パワーもなければ、優れた安全装備もありません。ですが、パイクカーには「楽しい」「カワイイ」「オシャレ」といったユーザーの感性に直接訴えかけることのできる魅力が詰まっています。だからこそ、あらゆる情報やサービスで満たされたこの時代に、パイクカーの魅力が再認識されているのかもしれません。 [ライター/増田真吾]

古い車でも買取可能なのか?意外と査定額がつくクルマ3選
旧車の魅力と知識 2020.05.23

古い車でも買取可能なのか?意外と査定額がつくクルマ3選

ここ数年古い車の価格が高騰しておりますが、新聞や雑誌などでも取り上げられているのでご存知の方も多いのではないでしょうか?しかし、その基準や買取におけるメリットについては、まだまだ知られていないのが現状です。ここでは、意外と査定額が付くクルマや買取のメリットについてご紹介させていただきます。 一般的には知られていない旧車ブーム ここ数年は空前の旧車ブームと言われておりますが、旧車というのはクルマ好き、もしくはカーマニアが主に使う言葉と言えます。したがって、仮に旧車に興味がない普通のユーザーが、いわゆる旧車やネオクラシックカーと言われる希少車を所有していた場合は、その価値に気付かず極端な話し廃車にしてしまう場合があるのです。もしくは、お車を乗り換えの際にディーラーで値段が付きませんと言われて、そのまま査定0円で下取りに出してしまうケースもあります。 ではなぜ、そのようなことが起きるかと言いますと、ハコスカスカイラインやダルマセリカのような誰でも知っている旧車ではなく、昔はとくに人気がなく一回価値がなくなってしまったマイナーなクルマが旧車やネオクラシックカーとして取り扱われている場合があるためです。もちろん、長く乗れば例え当時400万円以上で購入した高級車でも査定は0円になるわけですから、全部が全部というわけではありません。希少車を査定0円で下取りするディラーも本来は価値がゼロなわけですから悪徳な商売をしていることにはならないのです。 一般的には、1980年代後半から2000年代前半に製造された自動車で、大事に乗られていた状態のよい個体に値段が付く傾向がみられますが、中古車市場は非常に流動的で、なおかつケースバイケースとなりますので、先ずは自分のクルマの本当の価値を知ることが大切なのではないでしょうか。 ボロボロのクルマでも買取可能なのか? 例えば、15万キロ乗って車検で30万円以上かかると言われたマイナーなクルマに値段は付くのでしょうか?その答えは概ねノーです。しかし、その時の相場や車種によっては、30~50万円程度で買取出来る場合があるのが、昨今の旧車・ネオクラシックカーブームの特徴です。そして、中古車市場は常に動いていますので、普段多くの取引きを行っている我々でもマイナーなクルマなどは見過ごしてしまう場合があるのです。とくに1990年代後半から2000年代前半のモデルにその傾向が強く、13年以上経過している場合は下取りよりも優位になる可能性が高くなります。 また、1990年代後半から2000年代前半のモデルにその傾向が強い理由も、このくらいの年代のクルマはユーザーに旧車やネオクラシックカーに乗っているという意識があまりなく、買取や下取りのことなど気にせず普段の足として使っている場合が多くあるためです。つまり、買取が難しいかもしれませんが、先ずは旧車王にお問い合わせいただき、概算のお値段を確かめていただきたいということです。 最近は、過走行でもとくにsuvのモデルに値段が付く傾向が強く、下取りが15万円程度だったのに対して、買取が30万円以上付いたというようなケースがよくあります。その他では、マニュアル車はジャンル問わず値段が付く可能性が高く、昔から商用バンは距離や年数で値段が落ちにくいと言われています。 先ずはクルマの価値を知ることが大切 クルマの価値を知ると言っても中古車は基準になるものがひとつではありませんので、非常に難しい部分があるのが実情です。一番代表的なものはディーラーが基準にしている各自動車メーカーが展開している基本価格表です。その他、車両保険に入る際に保険会社から指定される「50~70万円」のようなものもひとつの価値の基準と言えるでしょう。そして、一番問題なのは買取専門店が査定した場合にそれらと大きな乖離が生まれることがあることです。 とくに、ディーラーの基本価格表は、例えば増税対象の13年以上経過したクルマなどは一部の車種を除き0円になりますので、仮に中古車価格が高騰していたとしても殆ど考慮されないケースが多く見られます。したがって、愛車を少しでも高く売るためには、クルマ本来が持つ価値を知っている買取専門店に査定を依頼することが最も重要な要素と言えるのです。そして、旧車王には国産車を中心に世界中の旧車・ネオクラシックカーを長年に渡り取り扱ってきたノウハウの蓄積がございますので、必ずお客様のお役に立てると自負しております。 意外と査定額が付くクルマ3選 ホンダ インテグラ DC1 ホンダ・インテグラ DC1は、初代のタイプRとして有名なDC2型の標準車になります。販売されていた期間は1993年から2001年となりますので、名車であるインテグラ・タイプRのベース車と言えども、査定0円が確実です。しかし、稀にタイプRに近い金額で取引されている個体が存在します。その理由はいくつか考えられますが、ひとつは昔からUSDMと言われるアメリカ本土におけるカスタムでホンダ車が絶大な人気を誇っていることです。そして、USDMに影響を受けた日本の若者がカスタムベース車として購入したり、年式的に「アメリカ25年ルール」で輸出されている個体もあるはずです。 また、USDMのカスタムは基本的に速く走ることが目的ではありませんので、わざわざタイプRを選択する必要がないわけです。もしくは、USDMはマイナーな車種を選択するユーザーが多い傾向があり、かえって標準車に価値があるのかもしれません。この辺りは、文化の違いもありなかなか理解が難しい部分ではありますが、ひとつ言えることはホンダ車は全般的に価値が落ちにくいということです。 日産 マーチ K12 ボレロ マーチ・ボレロは、通常のマーチをベースに福祉車両などを開発・製造・販売を行っているオーテックジャパンが制作したクラシカルなデザインの特別仕様車です。そして、オーテックジャパンは日産自動車の子会社となりますので、マーチ・ボレロは自動車メーカーが販売をするカスタムカーということになります。 ベースとなるマーチは、K11系から始まり現行のK13系までありますが、すでに20年以上経過した個体がほとんどのK11系や2010年に生産終了したK12系はとっくに査定が0円になっています。しかし、ボレロはそのレトロ調な内外装と希少性の高さから値段が付く場合があるのです。とくにK11系にその傾向が強く、それでも下取りに出した場合は査定0円がほぼ確実と言えますので、買取という選択をご検討していただく価値があるかもしれません。 トヨタ 130系&185系 ハイラックスサーフ トヨタには、ランドクルーザーに影に隠れてしまったハイラックスサーフという名車が存在します。2009年には、RAV4やハリアーの台頭で生産終了となりましたが、130系と言われる2代目と185系と言われる3代目がいまだに根強い人気があり、ランドクルーザーに引けをとらない高値で取引されています。 しかし、ランドクルーザーのあまりの人気と高いブランド力の影響で、ハイラックスサーフを買う側も売る側も忘れがちな傾向が見てとれます。また、モデル自体が廃止になってしまったことも影響しているかもしれません。したがって、取り扱う買取業者がランドクルーザーほど多くなく、本来の価値よりも大幅に低い価格で下取りに出されてしまっている可能性が十分あるものと考えられます。つまり、ハイラックスサーフこそ意外と査定額が付く代表的なモデルと言えるのです。 旧車を買い続けて20年以上!目利き鑑定士の納得買取なら旧車王https://www.qsha-oh.com/ [ライター/旧車王編集部]

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